2009.11.20
MultiSync LCD2690WUXi2
「MultiSync LCD2690WUXi2」は、NECディスプレイソリューションズが発売する液晶ディスプレイ「MultiSync」ブランドの中で、フラッグシップモデルがラインナップされているプロフェッショナルシリーズに属する。その特徴は、Adobe RGB比107%、NTSC比102%という高色域で、DTPや映像処理などプロ用途をターゲットとした製品である。価格はオープンプライスで、実売価格は13万円前後。
●本体デザイン
本体デザインは、直線的かつ装飾がほとんどない、MultiSyncシリーズでおなじみのものとなっている。今回試用したのはカラーがブラックのモデルだったが、ホワイトのモデルも用意されている。もちろん、本体カラー以外のデザインに違いはない。
本体サイズは589.8×306×444.2~594.2mm(幅×奥行き×高さ)とかなり大きい。25.5型の大型ワイド液晶パネルを搭載していることもあり、このような大柄なボディもある意味当然だが、デスク上に設置すると、かなりのスペースを占有されてしまうことを覚悟しておく必要がある。また、重量も約12.8kgで、スタンドを含まないディスプレイ部のみでも約9.4kgとかなり重い。プロ用途をターゲットとする製品では、本体サイズや重量よりも、表示品質や使い勝手の方が優先されるため、こういった点は特に問題とはならないはずだが、個人ユーザーで購入しようと考えている場合には、設置スペースなどをあらかじめ考慮しておく必要があるだろう。
液晶面のチルト角度は、下5度から上30度の範囲内で、高さは150mmの範囲内で調節可能。また、台座には340度のスイベル機構と、90度回転させて縦画面で利用できるピボット機構を備える。チルト角度や高さ調節、ピボットなどの操作は比較的軽い力で行なえるが、液晶画面のぐらつきがやや大きい点は気になった。
電源ボタンや入力ソースの切り替え、OSD操作用のボタン類は、画面右下のベゼルコーナー付近に配置されている。OSD操作用として、下ベゼル部分に左右、右ベゼル部分に上下の操作用ボタンが配置されており、OSD内のメニュー移動など直感的な操作が行なえる点は嬉しい配慮だ。また、電源ボタンの横には室内の明るさを検知するセンサーが取り付けられており、室内の明るさに応じてバックライト輝度を調節する機能が実現されている。
●液晶パネル
1,920×1,200ドット表示対応の、25.5型ワイド液晶を搭載。パネルの方式はIPS方式を採用。応答速度は16ms、中間色で8ms。視野角は、上下/左右とも178度で、画面を見る角度が多少変化しても、色合いの変化は全くと言っていいほど感じられない。輝度は320cd/平方m。パネル表面は非光沢処理が施されている。
●接続端子
映像入力端子は、ミニD-Sub15ピン×1系統、DVI-I(HDCP対応)×1系統、DVI-D(HDCP対応)×1系統の3系統が用意される。本体にスピーカーは搭載されず、音声の入出力端子も用意されていないが、オプションで用意されているスピーカー「サウンドバー90」が取り付け可能となっているとともに、このオプションスピーカー用の電源出力端子が用意されている。
映像入力端子は、液晶背面に下向きに取り付けられているが、ピボット機構を利用することで、設置後でもケーブルの着脱は容易に行なえる。また、スタンドのアーム後方にはケーブルを束ねる機構が用意されており、ケーブル類は正面から見ても目立たないようにすっきりとまとめられる。
●OSD
OSDに用意されている設定項目は、さすがにプロ用途をターゲットとしているだけあって、非常に豊富だ。特にカラー調節機能は、色温度の設定、RGB 3色の割合調節はもちろんのこと、RGBCMY 6色の色合い、サイド、オフセットをそれぞれ127段階に調節可能となっており、用途に応じて最適の発色に調節できるとともに、最大4個まで設定値が記憶できる。もちろん、sRGBやAdobe RGBに準拠したモードも用意されている。
また、明るさセンサーを利用した輝度調節機能「オートデミング機能」では、輝度の調節範囲を自由に設定できるようになっていたり、映像入力の自動切り替え機能も、他の映像信号が入力されても現在の映像を保持したままにしたり、常に後から入力された映像信号に切り替えたりというように、切り替え動作を自由に変更できるようになっているなど、細かな部分まで設定項目が用意されている点はプロ用途の製品らしい特徴だ。
●画質
プロ用途として位置付けられている製品ということもあり、表示される映像のクオリティはさすがの一言。内部でRGB各色を12bitでガンマ補正を施すことにより、約679億6,723万色中約1,677万色表示が可能となっており、低価格液晶ではほぼ単色で表示される部分でも、微妙な色合いの変化がしっかり認識できる。また、前述の通りIPSパネルを採用していることもあり、多少見る角度を変えても色合いの変化はほとんど感じられない。
もちろん、カラーマネージメントツールを利用したカラーキャリブレーションにも対応している。オプションで用意されているカラーマネージメントソフト「SpectraNavi-J」と、対応のカラーセンサーを利用することで、高度なカラーマッチングも手軽に行なえる。
さらに、これだけのサイズにも関わらず、LCD2690WUXi2では輝度ムラや色ムラが全く感じられない。これは、「UNIFORMITY」と呼ばれる輝度ムラ/色ムラ改善機能が搭載されていることによるもので、これだけのサイズの液晶で画面全体が均一の品質で表示される点は、特筆すべき部分だ。
応答速度は黒白黒が16ms、中間色が8msと、特に高速というわけではなく、動画や高速な画面描写のゲーム画像などを表示させると、わずかではあるが残像を感じる。とはいえ、それもほぼ気にならないレベルのもので、特に問題になることはないだろう。
約679億6,723万色中約1,677万色の表示に対応し、Adobe RGB比107%、NTSC比102%を実現するLCD2690WUXi2は、映像の表示品質に関して不満を感じる部分がほとんどないと言っていい。また、細かな部分まで調節が可能なカラーマネージメント機能、ピボット機構を備えた台座など、周辺仕様も充実しており、プロ用途の液晶ディスプレイとして圧倒的な魅力を備える製品と言える。
個人用途で利用する製品としては、大柄なボディやHDMI端子を備えない点などが不利となるかもしれないが、表示品質を最優先とするなら、選択肢として考慮すべき製品となる。発売から1年近く経過していることもあって、実売価格が13万円前後とかなり安価になってきている点も合わせ、プロ用途だけでなく、デジタル一眼レフカメラを利用した写真撮影や、デジタルグラフィックスなどを趣味としている個人にも広くおすすめしたい。
2009.11.17
フォトスタンドスタイルの23型フルHD液晶
ASUSTeK Computerは、フォトスタンドスタイルの23型液晶ディスプレイ「MS236H」を11月14日に発売する。価格は28,800円。
フォトスタンド風のデザインを採用した液晶ディスプレイ。本体最厚部で16.5mmとスタイリッシュな筐体に、角度を調整しやすいというリングスタンドを採用した。ほか、画像処理チップ「Splendid」やコントラスト拡張技術「ASCR」などを搭載する。
主な仕様は、解像度が1,920×1,080ドット、輝度が250cd/平方m、コントラスト比が50,000:1(ASCR OFF時は1,000:1)、応答速度が2ms(中間色)、最大表示色数が約1,677万色、視野角が上下160度/左右170度。
インターフェイスはミニD-Sub15ピン、HDMI。本体サイズは566.2×150.9×406.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.9kg。スタンドは20度までのチルトに対応する。電源はACアダプタ。
2009.11.10
未踏の領域に到達したD3S
ニコンがデジタル一眼レフカメラのニューモデル「D3S」を発表した。35mmフルサイズの撮像素子を持つプロ向けの製品で、2008年末に発売された「D3」の後継として位置づけられている。これを機に、フルサイズとAPS-Cセンサーについて考えてみた。
●被写界深度と画角
D3Sで特筆すべきは高感度側の上限をISO12800に引き上げたことだ。拡張することで、さらに3段分、すなわちISO102400相当まで対応できる。実写画像を見ていないので何ともいえないが、新開発のセンサーを使っているとのことなので、それなりに妥当な絵をたたき出すのだろう。
それにしても、この値は想像を絶するものだ。数字ではピンとこないが、ISO400で1秒のスローシャッターが、ISO102400なら1/250秒になるのだから、その差は大きい。ニコンでは報道写真や動物写真の撮影フィールドを拡げるものとしているようだが、実際、その通りだと思う。環境光が暗くても、高速なシャッター速度を適用できることで、今まで撮れなかったものが撮れるようになるだろうからだ。
ニコンは、今回のD3Sの他に、D3X、D700というフルサイズ機の既存ラインアップを持っている。ニコンでは、これらをFXフォーマット機と呼んでいる。また、それとは別に、APS-Cフォーマットのラインアップがあり、D300を筆頭にエントリー機までが揃っている。こちらは、FXフォーマットに対して、DXフォーマットと呼ばれている。
DXフォーマットでは、FXフォーマットに対して同じ焦点距離のレンズをつけたときに、その画角が1.5倍相当になる。たとえば、DXカメラに135mmのレンズをつけたときとFXカメラに200mmのレンズをつけたときでは、ほぼ同じ画角が得られるわけだ。
ただし、同じ絞り値で撮影した場合、画角は同じでも、得られる被写界深度は異なる。絞りが同じなら、焦点距離が長い方が被写界深度は浅くなる。写真表現にこだわるなら、そこに注意を払う必要がある。
被写界深度は、ピントを合わせた位置に対して、手前と奥の双方向に、どのくらいの距離分、ピントが合っているように見えるかを、深度という物差しで表したものだ。被写界深度はレンズの焦点距離が短ければ短いほど深くなり、手前方向より、奥方向に長い。また、被写界深度の深さは、レンズの焦点距離と絞り値で決まり、光の回折を無視できるなら、絞り値を大きく絞り込めば絞り込むほど被写界深度の深い写真が撮れる。
この被写界深度をうまく利用した手法として、パンフォーカスという表現がある。風景写真などでよく使われる手法だが、画面内の近距離から遠距離まですべてにピントが合っているような表現ができる。オートフォーカスの機構を持たないカメラの場合、3m付近にピントを合わせておけば、よほど大伸ばしにでもしない限り、ピンボケ写真にはならないため、スナップモードとして、パンフォーカスを設定できるようなカメラもあるし、レンズ付きフィルムは、その偉大な応用例だ。
逆に、ポートレート写真などでは、絞りをめいっぱい開き、瞳にピントを合わせ、背景をぼかすような表現が多用される。これもまた、被写界深度のコントロール例だ。
●パンフォーカス大量生産の理由
FXに対してDXの画角が1.5倍相当になると書いたが、撮像素子が小さくなればなるほど、同じ画角を得るための焦点距離は短くなる。たとえば、最近購入したパナソニックの「LUMIX DMC-ZX1」は、望遠側の焦点距離が200mm相当だが、これは、35mm換算した場合の話で、実際のレンズの焦点距離は36mmだ。36mmレンズはFXフォーマットなら広角側に位置づけられそうな焦点距離だが、コンパクトカメラの撮像素子が極端に小さな1/2.33型なので、この焦点距離で望遠域である200mm相当の画角が得られるというわけだ。
そして、こうしたカメラで写真を撮ると、撮影者の意図よりも、ずっと多くのパンフォーカス写真が撮影される結果になる。メインの被写体にできるだけ近づき、背景をできるだけ遠ざけるといった工夫をしなければ、なかなかうまいボケが得られない。
したがって、ボケを生かしたいならFX、パンフォーカスならDXというのは理にかなっている。同じ画角を得るためのレンズの焦点距離が長い方がボケを得やすいからだし、同じ画角を得るためのレンズの焦点距離が短い方がパンフォーカスの効果を得やすいからだ。だからこそ、人物ポートレートにFX、風景写真にDXといわれている。ただ、風景写真の場合、画素あたりの面積の広いFXセンサーでは、ダイナミックレンジが広いので、自然界の光のレンジをできるだけ広くカバーするためにも、FXの方が有利だと個人的には思っている。光を巧妙にコントロールできるスタジオ撮影などでは、そのダイナミックレンジを人工光のあてかたで調節できるが、雄大な景色を前にしてはそれも難しい。だから、ニコンは、FXフォーマットでも、高画素数のD3Xと、標準画素数のD3をラインアップしているのだろう。
●高感度サポートと被写界深度の相関関係
この被写界深度、カメラのISO感度の常用域が高くなることで、DXとFXでの被写界深度の違いが吸収されていくのではないかということが気になっている。暗いところで動いている被写体を撮影する場合、これまでのセオリーでは、絞りを開いてきたわけだが、開ける値にも限界がある。めいっぱい絞りを開いても光が足りない場合は、シャッター速度を遅くしていく。相手が静止していればいいが、動いている場合は、シャッター速度の遅さによる被写体ぶれが発生してしまう。
だが、高感度をサポートするカメラなら、さらに、感度をどんどん上げていける。感度を上げても画質がそう乱れないのなら、無理に遅いシャッター速度を使って、手ぶれしてしまうよりも、ぶれずにすむシャッター速度を確保したいと考えるのが普通だ。そして、その方が被写体ぶれの心配もない。
こうして、高い感度に設定することで、暗いところでの撮影でも、ある程度絞った写真を撮るようになれば、FX、DXの違いが、より些細なものになっていく。プログラムオートで撮影する場合には、メーカー側で意図的にプログラムのカーブをコントロールすることもできるだろう。その結果、FXでもDXでも、さらには、コンパクトデジカメのような極小センサーでも、撮れる写真は似たようなものになっていくのではないか。
もちろん、絞りとシャッター速度と焦点距離、そして感度を自在に操るプロフェッショナルではそうしたことはないだろう。でも、圧倒的大多数のアマチュアは、被写界深度の深さで救われることが多い。素人目から見たときに、レンズ付きフィルムで撮りためた写真よりも、コンパクトデジカメで撮影した写真の方が美しく感じるのは、被写界深度に救われ、ピンボケの可能性が低いからだと思う。デジタルだからキレイというのは、そういう意味ではあながちウソではないということだ。そして、もしかしたら、これから写真を学び始めるような新しい世代の写真家は、従来とは、まったく異なる発想で写真を撮り始める可能性もある。
フィルムの時代には、中判と35mmがうまく棲み分けてきた。圧倒的多数は35mmを使っても、しっかりと中判は生き残り、同じフィルムが複数のフォーマットで使われてきた。デジタルの時代となり、FXとDXで撮れる写真が急接近している今、人々は、この2つのフォーマットをどのように使い分けていくのだろうか。カメラの高感度サポートの限界挑戦には、今まで撮れなかった被写体が撮れるということのほかに、もう1つ写真表現に変化の兆しを与える重要な方向性を示唆しているように思えてならない。
2009.10.23
Distagon T* 2/28 ZE
ドイツのカールツァイス(Carl Zeiss)は12日、キヤノンEFマウントに対応した交換レンズ「Distagon(ディスタゴン)T* 2/28 ZE」を今秋に発売すると発表した。価格は965.55ユーロ。
Distagon T* 2/28 ZE
海外および国内で発売済みのDistagon T* 2/28 ZF(ニコン用)、Distagon T* 2/28 ZK(ペンタックス用)をキヤノンEFマウント用とした製品。35mm判のイメージサークルに対応し、28mmという短焦点ながら開放F2の明るさを実現している。
EFマウントの特性に合わせ、絞りリングを省略。さらにZFおよびZKと異なり、鏡胴先端を絞ったフォルムを採用している。
最短撮影距離は0.24m。フィルター径は58mm。本体サイズは72.4×96mm(最大径×全長)。重量は580g。
2009.10.21
¥3,000で写真売りましょ! 買いましょ! 展
昨年に引き続き、今年も「¥3,000で写真売りましょ! 買いましょ! 展 The 2nd」が開催中だ。ここはその名の通り、プロ、アマ問わず、出展者がプリントを1点3,000円で販売している。
前回は141名が参加し、一口10点ずつのプリントを出し、約400点が売れた。今年はさらに多い161名が名乗りを上げている。
「写真プリントを誰もが気軽に買って楽しむ文化を創りたい。これはその第一歩なんだ」と主催者の一人である写真家の横木安良夫さんは言う。出品された作品は、昨年に比べて「全体的に商品としてのクオリティが上がった」と運営を手がける写真家たちは口をそろえた。それが主催者側の贔屓目かどうか、自ら足を運んで確かめてみよう。そんな一人一人の好奇心が、日本のフォトアート・シーンを少しずつ変えていくのだ。
会期は2009年10月6日~18日。開場時間は11時~19時。会場のギャラリーコスモスは東京都目黒区下目黒3-1-22 谷本ビル3F。問合せは03-3495-4218。
■ 写真をアート商品として流通させたい
今回、展示開始数日目に、まとまった数のプリントを購入していった人がいたそうだ。そのどれもがきれいなイメージの写真を選んでいった。
「多分、インテリアショップか何かの経営者で、店内の装飾に使うんじゃないかと思うんだ」と、もう一人の主催者である五味さんは来場者観察と、その推論を披瀝する。
それを受け、運営をサポートする写真家の一人である水谷充さんは、「今回、友人の建築家が来て、個人住宅の引渡しの時、施主にプレゼントするってプリントを買っていった」と話す。
「写真がそうしたアート商品として流通していなければ、そんな使われ方も生まれない。このプロジェクトは、その土台づくりを始めたところ。それが、どのような形になるかは市場が決めることだと思います」
■ 写真展とは根本的に異なる
今回、ギャラリーの壁面には、ほぼ隙間なくプリントが並べられた。1点ずつをビニールに収め、タテ位置でフックにかけている。1人の割り当ては4カ所だから、何枚かプリントが重なった状態で展示は始められている。
昨年はブック形式での設置だったため、「見やすくなった」と感じる人が多いようだ。すべてプリントをタテ位置で並べることは、当初、主催者側も検討を重ねた。
「実際に途中まで展示してから、ヨコ位置写真は右を下に向け設置しなおした。ShINC.のロゴが入ったシールをビニール表面に貼ることで、作品の展示ではなく、商品の陳列というイメージになっていると思う」と五味彬さんは説明する。
実際、来場者は気になるプリントをただ眺めるだけでなく、手にとって見る。根本的に通常の写真展と違うのだ。
展示スペースも目の高さから、床上までフルに使っている。下段のプリントは、しゃがまないと見にくいが、「今回の場合は、それがマイナスになっていない」と五味さんは言い切る。
「視覚心理学で人は視線を左から右に送り、次に上から下に流れ、下で止まる。だから電光掲示板は左に向けて文字が流れるし、ポスターなどへ細かい情報は下段に配置するのです。だから今回は、展示の流れを反時計回りにして、来場者の足を止めさせるようにしました」
ギャラリーに滞在していた約2時間だけでも、通常の写真展に比べ、1人の滞留時間が長く、しゃがみこんでプリントに手を伸ばす姿も見られ、その狙いはうまく通じているようだ。
額装用の額や印画紙なども販売する 今年は使用ペーパーのバリエーションも豊富だ。「モチーフとの相性とか、プロとしても参考になった」(横木さん)そうだ。
■ 日本ならではのアート市場の形は?
欧米は写真のアートマーケットが確立していると思われているが、その形は国によって違いがあるようだ。「写真がオークションなどで売買されるのはニューヨーク、ベルリン、オランダ、スイスぐらいじゃないかな」と五味さんは言う。
今回も出展している写真家の大和田良さんは、スイス・ローザンヌのエリゼ美術館が主催する若手写真家展で見出され、ベルリンにあるルマスギャラリーと契約を結んだ。
「そこはたくさんの写真家の作品を扱い、ラムダプリントを1点約8万円で販売しているんだ。これはインテリアの一部として楽しむ人たちに向けた商品だよね。だからちょっとしたギフトにも、写真プリントが使われたりするんだ」
五味さんの友人だったフランス人のアートディレクターは、自宅の壁に何十万もするプリントを無造作に掛けていたという。
「ヘルムート・ニュートンとかの作品に、西日が当たっている。彼は『楽しむために買ったんだから、構わない』って笑っていたよ」
例えば日本では、部屋や庭を花で彩る人たちがいる。だから街の身近な場所に、生花店や園芸ショップが店舗を構えているのだ。
「ネット販売が登場し、商品カタログなど印刷物が激減したことで、広告カメラマンの需要は一気になくなった。これから写真家はアート分野に活路を見出すしかないんだよ」とも五味さんは指摘する。
ちなみに本展の出品者のプロフィールなど、詳細な分析はしていないが、東京で活動するカメラマンや、地方の営業写真館、ブライダル関係で仕事をする人が多いという。
「去年はまったく売れなくて、さすがにじわじわとへこんでいった」と水谷さん。今年は売れそうなものと、そうでないイメージを混ぜて出品したそうだ 去年はお店プリントで出品した人もいたとか。
今年は参加者の中に、プリントを売る基準が明確になり、プリントのクオリティが格段に上がったという。モチーフや色などで、展示構成は分けた
■ 来場者投票で「ShINC. Prize」を決める
今回、新たな試みとして『ShINC. Prize』を新設した。参加者161名の中から20名を選び、その出品作品を改めてこのギャラリーに展示する。期間中、来場者に投票をしてもらい、上位3名を表彰するのだ。
その会期は11月17日~29日。入賞者の発表は最終日に行なう。
「かつて世界的なデザイナーである倉俣史朗さんに作ってもらったトロフィがあり、それに入賞者の名前を刻む。トロフィはギャラリーコスモスに置き、来年以降、そこに名前を増やしていければいいね」と五味さん。
写真プリントをアート商品として売り買いする場であると同時に、新たな才能を見出せる場にもしたい。第2回にして、主催者側にそんな願望が生まれてきたのだ。
■ この先、どう発展していくのか?
この試みについて、一部反対意見も根強い。「去年は批判的に言う人が多かった」と横木さんが口にすると、五味さんは「今年の方がもっと強い。写真の価格破壊をしているって、ギャラリー関係者からずいぶんと言われたよ」と話す。
横木さんが1985年にニューヨークへ渡った時、著名写真家のプリントが5万円程度で多く売られていたという。アメリカではそれ以前から写真のアートマーケットは始まっており、長い黎明期があったと指摘する。
「僕たちが対象としている人たちは、ギャラリーのお客さんとはまた別だと思う。価値があるから買うんじゃなくて、この写真が好きだから買うという人を作って行きたい。その中には先々、アートマーケットで作品を買う人も出てくるだろうと思うよ。日本ならではの歴史を作りたいね」と横木さん。
昨年、この展示のオープニングに集まった人の大半は、一度もプリントを買ったことのない人だった。去年、今年で、買ったことのある人が数百人ずつ、確実に増えているのだ。その先にあるものは……。進んでいかなければわからないのだ。
前回は141名が参加し、一口10点ずつのプリントを出し、約400点が売れた。今年はさらに多い161名が名乗りを上げている。
「写真プリントを誰もが気軽に買って楽しむ文化を創りたい。これはその第一歩なんだ」と主催者の一人である写真家の横木安良夫さんは言う。出品された作品は、昨年に比べて「全体的に商品としてのクオリティが上がった」と運営を手がける写真家たちは口をそろえた。それが主催者側の贔屓目かどうか、自ら足を運んで確かめてみよう。そんな一人一人の好奇心が、日本のフォトアート・シーンを少しずつ変えていくのだ。
会期は2009年10月6日~18日。開場時間は11時~19時。会場のギャラリーコスモスは東京都目黒区下目黒3-1-22 谷本ビル3F。問合せは03-3495-4218。
■ 写真をアート商品として流通させたい
今回、展示開始数日目に、まとまった数のプリントを購入していった人がいたそうだ。そのどれもがきれいなイメージの写真を選んでいった。
「多分、インテリアショップか何かの経営者で、店内の装飾に使うんじゃないかと思うんだ」と、もう一人の主催者である五味さんは来場者観察と、その推論を披瀝する。
それを受け、運営をサポートする写真家の一人である水谷充さんは、「今回、友人の建築家が来て、個人住宅の引渡しの時、施主にプレゼントするってプリントを買っていった」と話す。
「写真がそうしたアート商品として流通していなければ、そんな使われ方も生まれない。このプロジェクトは、その土台づくりを始めたところ。それが、どのような形になるかは市場が決めることだと思います」
■ 写真展とは根本的に異なる
今回、ギャラリーの壁面には、ほぼ隙間なくプリントが並べられた。1点ずつをビニールに収め、タテ位置でフックにかけている。1人の割り当ては4カ所だから、何枚かプリントが重なった状態で展示は始められている。
昨年はブック形式での設置だったため、「見やすくなった」と感じる人が多いようだ。すべてプリントをタテ位置で並べることは、当初、主催者側も検討を重ねた。
「実際に途中まで展示してから、ヨコ位置写真は右を下に向け設置しなおした。ShINC.のロゴが入ったシールをビニール表面に貼ることで、作品の展示ではなく、商品の陳列というイメージになっていると思う」と五味彬さんは説明する。
実際、来場者は気になるプリントをただ眺めるだけでなく、手にとって見る。根本的に通常の写真展と違うのだ。
展示スペースも目の高さから、床上までフルに使っている。下段のプリントは、しゃがまないと見にくいが、「今回の場合は、それがマイナスになっていない」と五味さんは言い切る。
「視覚心理学で人は視線を左から右に送り、次に上から下に流れ、下で止まる。だから電光掲示板は左に向けて文字が流れるし、ポスターなどへ細かい情報は下段に配置するのです。だから今回は、展示の流れを反時計回りにして、来場者の足を止めさせるようにしました」
ギャラリーに滞在していた約2時間だけでも、通常の写真展に比べ、1人の滞留時間が長く、しゃがみこんでプリントに手を伸ばす姿も見られ、その狙いはうまく通じているようだ。
額装用の額や印画紙なども販売する 今年は使用ペーパーのバリエーションも豊富だ。「モチーフとの相性とか、プロとしても参考になった」(横木さん)そうだ。
■ 日本ならではのアート市場の形は?
欧米は写真のアートマーケットが確立していると思われているが、その形は国によって違いがあるようだ。「写真がオークションなどで売買されるのはニューヨーク、ベルリン、オランダ、スイスぐらいじゃないかな」と五味さんは言う。
今回も出展している写真家の大和田良さんは、スイス・ローザンヌのエリゼ美術館が主催する若手写真家展で見出され、ベルリンにあるルマスギャラリーと契約を結んだ。
「そこはたくさんの写真家の作品を扱い、ラムダプリントを1点約8万円で販売しているんだ。これはインテリアの一部として楽しむ人たちに向けた商品だよね。だからちょっとしたギフトにも、写真プリントが使われたりするんだ」
五味さんの友人だったフランス人のアートディレクターは、自宅の壁に何十万もするプリントを無造作に掛けていたという。
「ヘルムート・ニュートンとかの作品に、西日が当たっている。彼は『楽しむために買ったんだから、構わない』って笑っていたよ」
例えば日本では、部屋や庭を花で彩る人たちがいる。だから街の身近な場所に、生花店や園芸ショップが店舗を構えているのだ。
「ネット販売が登場し、商品カタログなど印刷物が激減したことで、広告カメラマンの需要は一気になくなった。これから写真家はアート分野に活路を見出すしかないんだよ」とも五味さんは指摘する。
ちなみに本展の出品者のプロフィールなど、詳細な分析はしていないが、東京で活動するカメラマンや、地方の営業写真館、ブライダル関係で仕事をする人が多いという。
「去年はまったく売れなくて、さすがにじわじわとへこんでいった」と水谷さん。今年は売れそうなものと、そうでないイメージを混ぜて出品したそうだ 去年はお店プリントで出品した人もいたとか。
今年は参加者の中に、プリントを売る基準が明確になり、プリントのクオリティが格段に上がったという。モチーフや色などで、展示構成は分けた
■ 来場者投票で「ShINC. Prize」を決める
今回、新たな試みとして『ShINC. Prize』を新設した。参加者161名の中から20名を選び、その出品作品を改めてこのギャラリーに展示する。期間中、来場者に投票をしてもらい、上位3名を表彰するのだ。
その会期は11月17日~29日。入賞者の発表は最終日に行なう。
「かつて世界的なデザイナーである倉俣史朗さんに作ってもらったトロフィがあり、それに入賞者の名前を刻む。トロフィはギャラリーコスモスに置き、来年以降、そこに名前を増やしていければいいね」と五味さん。
写真プリントをアート商品として売り買いする場であると同時に、新たな才能を見出せる場にもしたい。第2回にして、主催者側にそんな願望が生まれてきたのだ。
■ この先、どう発展していくのか?
この試みについて、一部反対意見も根強い。「去年は批判的に言う人が多かった」と横木さんが口にすると、五味さんは「今年の方がもっと強い。写真の価格破壊をしているって、ギャラリー関係者からずいぶんと言われたよ」と話す。
横木さんが1985年にニューヨークへ渡った時、著名写真家のプリントが5万円程度で多く売られていたという。アメリカではそれ以前から写真のアートマーケットは始まっており、長い黎明期があったと指摘する。
「僕たちが対象としている人たちは、ギャラリーのお客さんとはまた別だと思う。価値があるから買うんじゃなくて、この写真が好きだから買うという人を作って行きたい。その中には先々、アートマーケットで作品を買う人も出てくるだろうと思うよ。日本ならではの歴史を作りたいね」と横木さん。
昨年、この展示のオープニングに集まった人の大半は、一度もプリントを買ったことのない人だった。去年、今年で、買ったことのある人が数百人ずつ、確実に増えているのだ。その先にあるものは……。進んでいかなければわからないのだ。
2009.10.20
グリーンハウス
グリーンハウスは、ExpressCardスロット対応のCFアダプター「GH-EXCF-AD」を11月中旬に発売する。価格は4,980円。対応OSはWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.4.3以降。
ExpressCardに対応した機器で使用できるCFアダプター。Microdriveも使用できる。UDMA Mode 6に対応し、転送速度は最大70MB/秒を謳う。Power Enhanced CF Storage Card規格にも準拠。ExpressCard/54およびExpressCard/34スロットに対応する。
本体サイズは約54.2×110.1×10.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約38g。
2009.10.19
ワコム
ワコムは13日、新ブランド「Wacom Feel IT Technologies」(ワコム・フィールイット・テクノロジーズ)の導入を発表した。新ブランドのもと、「ペンテクノロジーのリーディングカンパニーから、幅広いユーザーインターフェイスを提供する組織への移行を加速する」としている。
同社のコンポーネント事業部で提供しているソリューションに導入するもので、ワコムでは「マルチタッチ機能やペン機能など複数のテクノロジを高度に統合したセンサーソリューション」と定義づけている。例えば、タッチパネルやペンセンサーに高性能コントローラや最先端デバイスドライバなどを統合し、PCやe-BookなどのIT機器に搭載することで、「自然で直感的な操作が可能になり、高い性能と使い心地の良さをユーザに提供する」としている。
ワコムでは現在、「G5」というセンサーシステムを提供しており、今後も新ブランドの元にソリューションやセンサーシステムを開発・提供する考え。
ワコムは10月3日、マルチタッチを含む「ペン&タッチ」技術を搭載した製品群を発売。ペンタブレット「Bamboo Art Master」、「Bamboo Fun」、「Bamboo Touch」の3パッケージで、いずれも価格はオープンプライス。
2009.10.18
PowerShot S90
キヤノンは8日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot S90」の発売日を10月16日に決定した。8月20日の発表時、10月中旬の発売を予定していた。店頭予想価格は5万円前後の見込み。併せて、オプションの専用ケース「PSC-2500」も発売する。店頭予想価格は4,800円前後の見込み。
PowerShot S90 PSC-2500
また、会員制サイト「キヤノンイメージゲートウェイ」限定の専用ケース「PSC-2600A」と「PSC-2600B」も同日に発売する。価格は5,250円で、用意数は各色1,000個。
PowerShot S90は、1/1.7型有効1,000万画素CCD、F2~4.9の光学3.8倍ズームレンズ、3型液晶モニターなどを搭載するコンパクトデジタルカメラ。RAW撮影に対応し、同梱ソフト「Digital Photo Professional」(DPP)で現像およびピクチャースタイルの適用も可能。
2009.10.17
マミヤ645DF
マミヤ・デジタル・イメージング(マミヤDI)は、デジタルバック専用のAF中判カメラ「マミヤ645DF」を28日に発売する。また、交換レンズ「マミヤセコールAF 80mm F2.8 LS D」も11月に発売する。価格はボディ、レンズともオープンプライス。
マミヤDIがフェーズワンと共同開発したAF対応の645判カメラ。フォトイメージングエキスポ2009(PIE2009)で参考出品していた。マミヤによると、フェーズワンが9月に発表した中判カメラ「Phase One 645DF」と同一の製品という。
デジタルバックとの組み合わせに特化することで、これまでのフィルム対応機では難しかったパフォーマンスの向上を実現した。AFの精度とスピードを高めたほか、従来フィルム巻き上げに起因していたシャッタータイムラグを短縮した。加えて、レンズシャッターを内蔵しているマミヤセコールAF 80mm F2.8 LS Dと組み合わせることで、最高1/800秒でのストロボ同調が可能になった。ロケーションフォトでの日中シンクロ撮影などで威力を発揮するとしている。
マミヤ645DFは、マミヤMシリーズデジタルバックを始め、マミヤZDバックなどが装着可能。レンズは、マミヤ645AFマウントの製品が使用できる。なお、645シリーズのレンズは、MF時のフォーカスエイドが使用可能となっている。
ファインダーはプリズム使用によるアイレベル式。倍率は0.71倍。視野率は約94%アイピースシャッターも搭載する。ファインダースクリーンは交換式で、各デジタルフォーマット専用スクリーンを用意する。
マミヤ645DF
撮影モードは、プログラムAE、シャッター速度優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出。測光は中央部重点平均測光、部分測光、可変比率測光から選択できる。
電子制御メタルフォーカルプレーンシャッターを内蔵するほか、レンズシャッター内蔵レンズの使用が可能。シャッター速度は1/30~1/4,000秒およびバルブ。レンズシャッターの動作範囲は1~1/800秒。なお、フォーカルプレーンシャッター使用時の最高シンクロ速度は1/125秒。ストロボ調光は、メッツSCA3002システムに対応する。
電源は単3電池×6本。アルカリ乾電池、リチウム電池、ニッケル水素充電池、ニッケルカドミウム充電池が利用可能。
本体サイズは153×152×128mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリーを含まない重量は1,030g。
■ マミヤセコールAF 80mm F2.8 LS D
マミヤセコールAF 80mm F2.8 LS D
セコールブランドだが、シュナイダークロイツナッハの品質基準をクリアして認証を受けたレンズ。マミヤは、レンズの設計開発でフェーズワンおよびシュナイダークロイツナッハとの協業を行なっている。
35mm判換算の50mm相当になる標準レンズ。レンズシャッターを内蔵する。鏡胴には、AFとMFの切替えリングを搭載した。
レンズ構成は5群6枚。画角は47度。最短撮影距離は70cm。撮影倍率は0.15倍。フィルター径は72mm。サイズは51.5×80.5mm。重量は450g。
2009.10.16
デジタル一眼ムービー対応
テイクは、Manhattan LCD社製のポータブルモニター「8.9" HD Professional LCD Monitor HD089B」を発売した。価格は9万9,750円。
動画記録機能を有するデジタル一眼レフカメラや業務用ビデオカメラなどに接続して、撮影した動画の確認などに使用できる8.9型ポータブルモニター。テイクでは、「EOS 5D Mark IIのムービー撮影に最適」としている。画面解像度は1,024×600ピクセル。ピクセルマッピング機能を備えるほか、HDCPに対応する。
入力端子(左)と操作部(右) 使用例
入力端子はHDMI×1、コンポーネント(Y、Pb、Pr)×1、コンポジット×1、D-Sub15ピン×1。映像信号形式は1080p、1080i、720p、480p、480iに対応する。最大表示解像度は1,920×1,080。
コントラスト比は500:1。輝度は300nt。電源はDC電源。本体サイズは約24.4×4.1×16.3cm(幅×奥行き×高さ)。重量は約0.8kg。リモコン、HDMIケーブル、コンポーネントケーブルを付属する。
また、オプションとして、外付けバッテリー「Tekkeon myPower ALL Plus MP3450i」(2万9,925円)とサンフード(9,975円)を用意する。
外付けバッテリー「Tekkeon myPower ALL Plus MP3450i」
2009.10.15
DXフォーマット専用マクロレンズとニコン、ボディキャップ
ニコンは14日、手ブレ補正機構を内蔵したマクロレンズ「AF-S DX Micro NIKKOR 85mm F3.5 G ED VR」を発売すると発表した。価格は7万350円。発売日は未定。
AF-S DX Micro NIKKOR 85mm F3.5 G ED VR
APS-Cサイズの撮像素子を採用する「ニコンDXフォーマット」専用の交換レンズ。等倍撮影に対応した中望遠系マクロレンズに、手ブレ補正機構「VR II」を搭載した。
VR搭載のマクロレンズは「AF-S VR Micro Nikkor ED 105mm F2.8 G(IF)」に次ぐ2製品目。ニコンでは無限遠から約2.6m(撮影倍率1/30倍まで)における手ブレ補正効果について、シャッタースピード4段分としている。
画角は35mm判換算で焦点距離127.5mm相当(1.5倍換算)。AF駆動用に超音波モーター「SWM」を採用し、AF後にMFに切り替え可能なM/Aモードも利用できる。
レンズ構成は10群14枚。EDレンズ1枚を使用している。最短撮影距離は0.286倍。絞り羽根は円形9枚。
フィルター径は52mm。本体サイズは約73×98.5mm(最大径×全長)、重量は約355g。レンズフード「HB-37」、ソフトケース「CL-1018」が付属する。
ニコンは、一眼レフカメラ用のボディキャップをリニューアルし、11月27日に発売する。従来の「BF-1A」から「BF-1B」へと切り替る。価格は420円。
ニコンFマウント誕生50周年を記念してのリニューアルという。中央の「Nikon」ロゴに加えて、新ボディキャップには「F mount」の文字が入る。機能面で旧ボディキャップとの違いはないが、わずかに奥行きが増したことで「つかみやすくなった」とのことだ。
ボディ付属のボディキャップについても、新製品の「D3S」(11月27日発売)への付属を皮切りに、順次切り替える。
2009.10.14
ニコン「D3S」ISO102400対応
ニコンは、ISO102400相当での撮影を実現したデジタル一眼レフカメラ「D3S」を11月27日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は60万円前後。
プロ向けのデジタル一眼レフカメラ「D3」(2007年11月)の後継機種。高感度耐性をより高めた上で、イメージセンサークリーニング機構や動画機能などを新たに搭載。加えて操作系などをほかの現行モデルに合わせるなど、細かい改修を行なった。
引き続き35mm判相当のイメージセンサーを搭載する「ニコンFXフォーマット」を踏襲。D3Sの発売によりFXフォーマットのラインナップは、「D3X」(2008年12月発売)、「D3S」、「D700」(2008年7月発売)の3製品となる。
■ ISO102400相当での撮影が可能
撮像素子はFXフォーマット(36×23.9mm)のCMOSセンサーで、総画素数1,287万、有効画素数は1,210万。D3と同じスペックだが、ニコンでは新開発のセンサーとしている。引き続き12ビットに加え、14ビットでのAD変換にも対応。
その主な強化点は高感度。D3でISO200~6400だった常用感度を、D3SではISO200~12800に高感度側を引き上げた。拡張感度はD3が最大ISO25600相当、D3SはISO102400相当。ニコンでは報道写真や動物写真の撮影フィールドを拡げるものとしている。
またD3Sでは撮像範囲の種別に、焦点距離約1.2倍の「1.2x」モードを追加。そのため、撮像範囲は「FXフォーマット」、「1.2×」、「DXフォーマット」、「5:4」の4種類から選べるようになった。サイズLの記録画素数は、FXフォーマットが4,256×2,832ピクセル、1.2×が3,552×2,368ピクセル、DXフォーマットが2,784×1,848ピクセル、5:4が3,552×2,832ピクセル。
■ Dムービーには「高感度動画撮影モード」が
ライブビューはD3と同じく、コントラストAFの「三脚モード」と位相差AFの「手持ち撮影モード」を選べる。また、新たに「フリッカー低減」が可能になった。ライブビュー時の表示のちらつきを抑えることが可能で、50Hzと60Hzを選択できる。
動画記録機能の「Dムービー」は、D300S、D90、D5000などと同様、1,270×720ピクセル/24fps、640×424ピクセル/24fps、320×216ピクセル/24fpsでのMoiton JPEG記録が可能。連続記録時間は、1,280×720ピクセルが5分、そのほかの解像度で20分。
ただしD3Sならではの「高感度動画撮影モード」に設定すると、感度範囲が通常のISO200~12800からISO6400~Hi3(ISO102400相当)になる。
内蔵マイクはモノラル。外部マイク入力として、ステレオミニジャックも備えている。D300Sに引き続き、動画編集機能も備える。
■ FXフォーマット初のイメージセンサークリーニング
イメージセンサークリーニングは、ローパスフィルターを4種類の周波数で振動させ、撮像素子表面のゴミを落とす仕組みだ。DXフォーマットではすべての現行機種に搭載が行き渡っており、FXフォーマットでもファインダー倍率が少ないD700で搭載済み。今回、視野率100%のファインダーを搭載したFX フォーマット機として初めて搭載された。
本体背面にLVボタンを搭載するなど、D700以来の操作系に近づいたのも特徴。撮影情報表示もD700などと同じ表示になり、撮影情報表示の状態でinfoボタンを押すことで、アクティブD-ライティングやカスタム設定切替など、特定の機能をメニューに入ること無く呼び出せる。
そのほか、ほかのニコン現行モデルに近い改修を行なっている。静音モード、アクティブD-ライティングへの「オート」の追加など。アクティブD-ライティングは最大5コマのブラケットに対応する。また、本体前面右側の10ピンターミナルは、新たにGPSユニット「GP-1」の接続に対応した。
引き続きCFダブルスロットを装備 ステレオマイク端子も搭載
撮像素子ユニット 画像処理基板
シャッター機構部 マルチCAM3500FXオートフォーカスセンサーモジュール
測光センサー ペンタプリズム
外装はマグネシウム合金。防塵防滴のため各部にシーリングを施している
液晶モニター右下にLVボタンを装備 バッテリーと充電器はD3、D3Xと共通
付属のストラップには機種名「D3S」のロゴが入る シューカバー
そのほかの主な機能はD3を継承。ファインダーは視野率約100%、倍率約0.7倍、アイポイント18mm。AFエリアフレーム付きのB型クリアマットスクリーンVIは、別売のE型方眼マットスクリーンVIと交換できる。AFは51点、うち15点がクロスセンサー。3D-トラッキングにも対応する。
最高シャッター速度は1/8,000秒。連続撮影速度はDXフォーマット時が約11コマ/秒、DXフォーマット以外で約9コマ/秒で変わりはない。
液晶モニターは3型92万ドット。本体側面にUDMA対応のCFスロットを2つ搭載する。バッテリーはEN-EL4aが付属。充電器はMH-22でD3から変わりはない。
本体は防塵防滴仕様。本体サイズは約159.5×87.5×157mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1,240g(本体のみ)。
2009.10.13
実売1万9,800円
ジェネラルイメージングジャパンは、GE(ジェネラルエレクトリック)ブランドの防水コンパクトデジタルカメラ「G3WP」を10日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は1万9,800円前後の見込み。カラーはレッド、ブルー、ブラック。
G3WP(レッド)
G3WP(ブルー)
G3WP(ブラック)
水深3mまでの防水性能を持つコンパクトデジタルカメラ。3月のPMA09およびフォトイメージングエキスポ2009で展示していた。GE初の防水モデルとなる。
従来モデルと同様、液晶モニターに表示されるターゲットマークにしたがってカメラを動かすことで、自動的に写真の撮影とスティッチングを行なう「パンショット・パノラマ」を搭載。使い勝手を向上させたという。パノラマ画像の画角は3枚で119度、2枚で84度。
撮像素子は有効1,220万画素の1/2.3インチCCD。光学4倍ズームレンズを搭載し、焦点距離は38~152mm相当、開放F値は3.5~5.1。最短撮影距離は広角端で60cm、ワイド端で80cm。マクロモード時には広角端で6cmからの近接撮影が可能。電子式の手ブレ補正機構を備える。
フォーカスモードはシングルAF、マルチAF(TTL9点)、コンティニュアスAFから選べる。液晶モニターは2.7型23万ドットで、自動輝度調整機能を持つ。また、カメラの応答速度を改善したという。
7つのシーンをカメラが自動的に認識する「オートシーンモード」を搭載。顔検出、笑顔検出、まばたき検出、赤目自動補正などの機能も備える。最大720×480ピクセル、30fpsのMotion JPEG動画も撮影可能。
記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。18MBの内蔵メモリーも備える。CIPA準拠の撮影可能枚数は約180枚。
本体サイズは95.8×20.5×62mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約125g(本体のみ)。
G3WP(レッド)
G3WP(ブルー)
G3WP(ブラック)
水深3mまでの防水性能を持つコンパクトデジタルカメラ。3月のPMA09およびフォトイメージングエキスポ2009で展示していた。GE初の防水モデルとなる。
従来モデルと同様、液晶モニターに表示されるターゲットマークにしたがってカメラを動かすことで、自動的に写真の撮影とスティッチングを行なう「パンショット・パノラマ」を搭載。使い勝手を向上させたという。パノラマ画像の画角は3枚で119度、2枚で84度。
撮像素子は有効1,220万画素の1/2.3インチCCD。光学4倍ズームレンズを搭載し、焦点距離は38~152mm相当、開放F値は3.5~5.1。最短撮影距離は広角端で60cm、ワイド端で80cm。マクロモード時には広角端で6cmからの近接撮影が可能。電子式の手ブレ補正機構を備える。
フォーカスモードはシングルAF、マルチAF(TTL9点)、コンティニュアスAFから選べる。液晶モニターは2.7型23万ドットで、自動輝度調整機能を持つ。また、カメラの応答速度を改善したという。
7つのシーンをカメラが自動的に認識する「オートシーンモード」を搭載。顔検出、笑顔検出、まばたき検出、赤目自動補正などの機能も備える。最大720×480ピクセル、30fpsのMotion JPEG動画も撮影可能。
記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。18MBの内蔵メモリーも備える。CIPA準拠の撮影可能枚数は約180枚。
本体サイズは95.8×20.5×62mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約125g(本体のみ)。
2009.10.12
鏡にもなる高級フォトフレーム
トダモードは、仏パロット(Parrot)のデジタルフォトフレーム2機種を7月中旬に発売した。価格は「マルタン・セゲリ デジタルフォトフレーム」が5万9,850円、「アンドレ・プットマン デジタルフォトフレーム」が4万8,300円。
それぞれ、世界的に著名なデザイナーというマルタン・セゲリ氏とアンドレ・プットマン氏のデザインによるデジタルフォトフレーム。
■ マルタン・セゲリ デジタルフォトフレーム
IEEE 802.11 b/g準拠の無線LAN機能を搭載したモデル。液晶パネルは720×480ピクセルで、表示サイズは130×87mm。PCなどの無線LANの対応機器から画像を送信できるほか、PicasaウェブアルバムやFlickrなどのRSS機能を持つ写真共有サイトの画像を直接読み込むことも可能。無線LANはSES/WPSによる接続に対応。Bluetooth機能も搭載する。
マルタン・セゲリ デジタルフォトフレーム 電源OFF時は鏡になる
正方形のフレームデザインを採用した。デジタルフォトフレームとして使用していないときは、前面が鏡になる。
JPEG画像が表示できるほか、3GPS形式の動画ファイルも再生可能。対応する記録メディアはSDメモリーカード、MMC、MMCplus。アダプターを使用することで、miniSDカード、microSDカード、RS-MMC、MMCmobile、MMCmicroの使用も可能。内蔵メモリーは200MB。
サイズは203×23×203mm(幅×奥行き×高さ)、重量は500g。
■ アンドレ・プットマン デジタルフォトフレーム
マルタン・セゲリモデルから無線LAN機能を省略したモデル。Bluetooth機能は搭載する。液晶パネルもマルタン・セゲリモデルと同様。
アンドレ・プットマン デジタルフォトフレーム いずれも、ギフトにも適したパッケージを採用した
JPEGに加えてGIF形式に対応しているが、動画は再生できない。
219×25×174mm(幅×奥行き×高さ)、重量は695g。
2009.10.11
小型メディアを収納できるアイディア商品
サンワサプライの「ADR-DMCU2M」(2,415円)は、記録メディアの収納スペースを備えたUSBカードリーダーだ。「小型」であることを売りにしているメモリーカードリーダーは数多いが、ADR-DMCU2Mの場合は、小型であることに加え、記録メディアをカードリーダーに収納して持ち運べるという点を特徴としている。
SDHC/SDメモリーカードのほか、microSDHC/SDメモリーカード、miniSDHC/SDメモリーカード、MMC Plus、RS-MMCが使用可能。アダプターを使用することでMMC microにも対応する。SDメモリーカード用スロットとmicroSDメモリーカード用スロットを備え、両スロット間で相互にファイルをやりとりできるのもポイント。
収納スペースは、カードリーダー上面の蓋を横にスライドさせると出てくる。SDメモリーカードの形をした窪みになっており、SDメモリーカードを収納するとぴたりとはまる。microSDメモリーカード用の収納スペースもある。本体サイズは72×36×14.8mm(幅×奥行き×高さ)。
メモリーカードスロットはSDメモリーカード用とmicroSDメモリーカード用。両方のスロットから同時に転送可能だ メモリーカードの収納スペースはSDメモリーカードの形になっている
SDメモリーカードを挿入したところ ノートPCに接続したところ
大きさはマッチ箱を細長くしたくらい SDメモリーカード2枚とmicroSDメモリーカード1枚を収納可能
蓋は上面端にある丸い穴を軸にして、回転しながら開くタイプ。開く方向は常に同じで、およそ180度回転する。蓋が完全に閉まったところで留まる仕組みにはなっていないので、蓋を開けるときは、指に少し力を入れて押し開ける感じになる。
蓋を閉めた状態でかなり激しく振ってみたりもしたが、蓋がずれることはなかった。ただ、蓋の軸となる部分は内部にツメを引っ掛ける仕組みのようで、もし、使い込んでいくうちに軸が緩くなるということがあっても、ネジのように自分で締め直すことはできないようだ。
カードリーダーということで、SDHCメモリーカードの転送速度を測ってみた。他社製リーダーとの転送速度の比較結果は下記の通り。比較対象はバッファローの「BSCRA38U2」。Turbo USBはON。メディアはサンディスクの「Extreme SDHC 16GB」を使用し、「HDBENCH Ver3.30」のDISK計測で計測した。
BSCRA38U2 ADR-DMCU2M(左)の方がBSCRA38U2(右)より一回り小さい
リーダーの転送速度(KB/秒)
ADR-DMCU2M BSCRA38U2
読み出し 19,616.8 21,913.4
書き込み 16,019.6 18,049.8
速度的にはBSCRA38U2に一歩譲る結果となったが、上の画像の通り、省スペース性という点ではアドバンテージがある。BSCRA38U2が家やオフィスで使用するUSBカードリーダーだとするならば、ADR-DMCU2Mはその携帯性と収納性から、出先で使用するという利用シーンが考えられそうだ。
たとえば、旅行や出張先で荷物を少しでも減らしたい場合や、メディアケースをなくしてしまった場合などに、臨時のケースとして利用するというところだろうか。特にmicroSDメモリーカードは紛失しやすいので、一時的にでもきちんとしまえる場所があるのは心強い。
SDメモリーカードのような小型メディアは場所を取らないし、大容量の製品も定着してきているが、紛失のリスクも高い。USBカードリーダーの中に記録メディアを収納するというアイディアは、地味ではあるが実用的な工夫だと思う。CFやメモリースティックは使用できないが、普段使用するメディアが限られているならば、選択肢の一つに加えてみてはいかがだろうか
2009.10.06
α550
ソニーは、手持ちでのHDR撮影が可能なデジタル一眼レフカメラ「α550」(DSLR-A550)を10月22日に発売する。価格はオープンプライス。
商品名 価格 店頭予想価格 発売日
α550(ボディのみ) オープンプライス 95,000円前後 10月22日
ズームレンズキット
DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM付属 100,000円前後
高倍率ズームレンズキット
DT 18-200mm F3.5-6.3付属 140,000円前後
α550。装着レンズはキットレンズのDT 18-55mm F3.5-5.6 SAM
上下可動式の液晶モニターは3型92.1万ドットになった
ソニーが「はじめて一眼」シリーズと位置づける「α380」、「α330」、「α230」(いずれも6月に発売)に対し、上位に位置する「アクティブ撮影一眼」シリーズの第1弾。「写真表現に対する興味が強い」、「様々な機能を手軽に使いたい」という買替層をターゲットとしている。
海外では8月27日に発表。今回、国内での正式な発売が決まった。ただし、海外で同時発表の「α850」、「α500」の国内発売は見送られた。現行機種ではα380の上位にあたる。
撮像素子はAPS-Cサイズ相当(23.4×15.6mm)のCMOSセンサー「Exmor」。有効画素数は約1,420万。イメージセンサーシフトによる手ブレ補正機構やアンチダスト機構を備える。なお、手ブレ補正効果は約2.5~4段分(α380は約2.5~3.5段)に向上したという。引き続きαマウントを採用。
■ 拡大表示に対応、顔認識やスマイルシャッターも
最大の特徴は、ソニー独自の「クイックAFライブビュー」を引き続き採用すると同時に、初めて「マニュアルフォーカスチェックライブビュー」を搭載したこと。
ペンタ部内蔵のライブビュー専用イメージセンサーを使用するクイックAFライブビューに対し、マニュアルフォーカスチェックライブビューは撮像素子(CMOSセンサー)を使用。他社の一般的なライブビューの仕組みに近い仕組みで、クイックAFライブビューとマニュアルフォーカスチェックライブビューは、上面の専用ボタンで切り換えて使用する。
マニュアルフォーカスチェックライブビュー時には、これまでクイックAFライブビューではできなかったライブビュー画面の拡大表示(中央のみはスマートテレコンバーター機能で可能だった)が可能。拡大率は7倍と14倍が選べる。
また、クイックAFライブビューの視野率は90%だが、マニュアルフォーカスチェックライブビューに切り替えることで、100%の視野率が得られる。ライブビュー画面へのグリッドライン表示も可能だ。
ただしマニュアルフォーカスチェックライブビュー時にAFは使用できず、マニュアルフォーカスのみとなる。また、十字ボタン中央の「AF」ボタンを押すと、マニュアルフォーカスチェックライブビューからクイックAFライブビューへと瞬時に切り替わり、位相差AFが働く。なおα550はミラーアップしての像面ライブビューが可能になったが、従来のソニー機同様、動画記録には対応していない。
一方、従来のクイックAFライブビューには顔認識を追加。人物の顔を検出すると顔にフォーカスポイントが現れ、そのままシャッターボタンを半押しすると合焦、全押しで露光が始まる。また、検出した顔にフォーカスエリアを追随させ続ける機能も搭載。さらに顔に合わせてAE、オートホワイトバランス、Dレンジオプティマイザーが働くほか、笑顔を検出すると自動的にシャッターが切れる「スマイルシャッター」も備えた。
ライブビューを映す液晶モニターは、α350時代から続く上下可動式。ただしα380などの2.7型23万ドットから、3型92.1万ドットの「エクストラファイン液晶」にスペックアップした。α380の2面AR(反射防止コート)に対し、3面ARコートとすることで、ライブビュー撮影中の視認性を向上したという。
■ 位置合わせ技術で「手持ちHDR撮影」も
内蔵ストロボを搭載。ガイドナンバーは12
CMOSセンサー「Exmor」の高速駆動を活かした新機能が「オートHDR(High Dynamic Range)」。オーバーとアンダーの2コマを高速連写し、それらを重ね合わせることで、ダイナミックレンジを最大3EV拡大する。従来、HDRは三脚が必須だったが、オートHDRでは独自の位置補正技術で2コマの画像のずれを検知して重ね合わせを行なうため、手持ちでのHDR撮影に対応。処理速度も約2秒と比較的高速だ。
従来のDレンジオプティマイザーも健在。オートHDRと違いダイナミックレンジは変わらないが、シャドウの階調を最適化する。また、ワンショットで撮影が完了するほか、連写にも対応するため動体撮影に向く。処理速度も向上したという。
また、ドライブモードのひとつ「速度優先連続撮影」では、最高7コマ/秒での連写が可能。ただし光学ファインダー、ライブビューともに同じ速度で連写できる。ただしAFは1コマ目に固定。
通常撮影時の連写速度は、光学ファインダーが約5コマ/秒、ライブビュー時が約4コマ/秒。最高シャッター速度は1/4,000秒。なお下位モデルのα380は、光学ファインダーが約2.5コマ/秒、ライブビュー時が約2コマ/秒だった。
AF測距点は9点で、中央がクロスセンサー。配置やフォーカスポイントの表示はα380などと変わらない。α350からAF精度、AF速度とも約30%向上しているという。アイスタートAFも搭載。
本体側面にSDメモリーカードとメモリースティックデュオとのダブルスロットを装備。α380などと同じく、手動の切り換えスイッチを備える。ブラビアリンク対応のHDMI端子も搭載。
バッテリーはα350時代と同じNP-FM500Hを使用する。CIPA規格準拠での撮影可能コマ数は、ファインダー使用時約950コマ、ライブビュー撮影時が約480コマ。%単位での残量表示に対応する。
グリップはα350・α300に近いデザイン。ダイヤルは前方にひとつ。本体サイズは約137×84×104mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約599g(本体のみ)。
オプションとして縦位置グリップ「VG-B50AM」も用意。NP-FM500Hを2個搭載できる。価格は2万6,250円。
商品名 価格 店頭予想価格 発売日
α550(ボディのみ) オープンプライス 95,000円前後 10月22日
ズームレンズキット
DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM付属 100,000円前後
高倍率ズームレンズキット
DT 18-200mm F3.5-6.3付属 140,000円前後
α550。装着レンズはキットレンズのDT 18-55mm F3.5-5.6 SAM
上下可動式の液晶モニターは3型92.1万ドットになった
ソニーが「はじめて一眼」シリーズと位置づける「α380」、「α330」、「α230」(いずれも6月に発売)に対し、上位に位置する「アクティブ撮影一眼」シリーズの第1弾。「写真表現に対する興味が強い」、「様々な機能を手軽に使いたい」という買替層をターゲットとしている。
海外では8月27日に発表。今回、国内での正式な発売が決まった。ただし、海外で同時発表の「α850」、「α500」の国内発売は見送られた。現行機種ではα380の上位にあたる。
撮像素子はAPS-Cサイズ相当(23.4×15.6mm)のCMOSセンサー「Exmor」。有効画素数は約1,420万。イメージセンサーシフトによる手ブレ補正機構やアンチダスト機構を備える。なお、手ブレ補正効果は約2.5~4段分(α380は約2.5~3.5段)に向上したという。引き続きαマウントを採用。
■ 拡大表示に対応、顔認識やスマイルシャッターも
最大の特徴は、ソニー独自の「クイックAFライブビュー」を引き続き採用すると同時に、初めて「マニュアルフォーカスチェックライブビュー」を搭載したこと。
ペンタ部内蔵のライブビュー専用イメージセンサーを使用するクイックAFライブビューに対し、マニュアルフォーカスチェックライブビューは撮像素子(CMOSセンサー)を使用。他社の一般的なライブビューの仕組みに近い仕組みで、クイックAFライブビューとマニュアルフォーカスチェックライブビューは、上面の専用ボタンで切り換えて使用する。
マニュアルフォーカスチェックライブビュー時には、これまでクイックAFライブビューではできなかったライブビュー画面の拡大表示(中央のみはスマートテレコンバーター機能で可能だった)が可能。拡大率は7倍と14倍が選べる。
また、クイックAFライブビューの視野率は90%だが、マニュアルフォーカスチェックライブビューに切り替えることで、100%の視野率が得られる。ライブビュー画面へのグリッドライン表示も可能だ。
ただしマニュアルフォーカスチェックライブビュー時にAFは使用できず、マニュアルフォーカスのみとなる。また、十字ボタン中央の「AF」ボタンを押すと、マニュアルフォーカスチェックライブビューからクイックAFライブビューへと瞬時に切り替わり、位相差AFが働く。なおα550はミラーアップしての像面ライブビューが可能になったが、従来のソニー機同様、動画記録には対応していない。
一方、従来のクイックAFライブビューには顔認識を追加。人物の顔を検出すると顔にフォーカスポイントが現れ、そのままシャッターボタンを半押しすると合焦、全押しで露光が始まる。また、検出した顔にフォーカスエリアを追随させ続ける機能も搭載。さらに顔に合わせてAE、オートホワイトバランス、Dレンジオプティマイザーが働くほか、笑顔を検出すると自動的にシャッターが切れる「スマイルシャッター」も備えた。
ライブビューを映す液晶モニターは、α350時代から続く上下可動式。ただしα380などの2.7型23万ドットから、3型92.1万ドットの「エクストラファイン液晶」にスペックアップした。α380の2面AR(反射防止コート)に対し、3面ARコートとすることで、ライブビュー撮影中の視認性を向上したという。
■ 位置合わせ技術で「手持ちHDR撮影」も
内蔵ストロボを搭載。ガイドナンバーは12
CMOSセンサー「Exmor」の高速駆動を活かした新機能が「オートHDR(High Dynamic Range)」。オーバーとアンダーの2コマを高速連写し、それらを重ね合わせることで、ダイナミックレンジを最大3EV拡大する。従来、HDRは三脚が必須だったが、オートHDRでは独自の位置補正技術で2コマの画像のずれを検知して重ね合わせを行なうため、手持ちでのHDR撮影に対応。処理速度も約2秒と比較的高速だ。
従来のDレンジオプティマイザーも健在。オートHDRと違いダイナミックレンジは変わらないが、シャドウの階調を最適化する。また、ワンショットで撮影が完了するほか、連写にも対応するため動体撮影に向く。処理速度も向上したという。
また、ドライブモードのひとつ「速度優先連続撮影」では、最高7コマ/秒での連写が可能。ただし光学ファインダー、ライブビューともに同じ速度で連写できる。ただしAFは1コマ目に固定。
通常撮影時の連写速度は、光学ファインダーが約5コマ/秒、ライブビュー時が約4コマ/秒。最高シャッター速度は1/4,000秒。なお下位モデルのα380は、光学ファインダーが約2.5コマ/秒、ライブビュー時が約2コマ/秒だった。
AF測距点は9点で、中央がクロスセンサー。配置やフォーカスポイントの表示はα380などと変わらない。α350からAF精度、AF速度とも約30%向上しているという。アイスタートAFも搭載。
本体側面にSDメモリーカードとメモリースティックデュオとのダブルスロットを装備。α380などと同じく、手動の切り換えスイッチを備える。ブラビアリンク対応のHDMI端子も搭載。
バッテリーはα350時代と同じNP-FM500Hを使用する。CIPA規格準拠での撮影可能コマ数は、ファインダー使用時約950コマ、ライブビュー撮影時が約480コマ。%単位での残量表示に対応する。
グリップはα350・α300に近いデザイン。ダイヤルは前方にひとつ。本体サイズは約137×84×104mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約599g(本体のみ)。
オプションとして縦位置グリップ「VG-B50AM」も用意。NP-FM500Hを2個搭載できる。価格は2万6,250円。
2009.10.03
PHOTO NEXT2010
プロメディア、写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会、日本写真映像用品工業会は30日、営業写真館やブライダル業界向けのイベント「PHOTO NEXT2010」を2010年6月29日と同30日に東京ビッグサイトで開催すると発表した。
PHOTO NEXT2010は、2004年から2009年まで「スタジオ写真フェア」として開催していたイベントをリニューアルするもの。新たにテーマを「PHOTO」とし、撮影、流通、出力といったビジネスをターゲットに実施する。主催団体は上記の4団体で、スタジオ写真フェアを主催していたプロメディアが主催およびオーガナイザーを担う。また、日本営業写真機材協会が特別協賛する。
11月下旬に出展者説明会を行ない、出展の募集を開始する。その後2010年2月下旬に出展申込みの締切りを行ない、同4月中旬に小間割を決定し開催の内容を発表する。
出展料や入場料は未定だが、前回のスタジオ写真フェアをほぼ踏襲した体系になるという。出展社数は過去最高となった前回から25社増の120社、コマ数は同101小間増の300小間を見込む。また、目標来場者数は2万4,000人に設定。前回は1万9,888人だった。
なお、カメラ映像機器工業会(CIPA)、日本写真映像用品工業会、写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会の4団体で共催していたフォトイメージングエキスポ(PIE)からは前回のPIE2009をもってCIPAが離脱し、CIPA主催の「CP+」として開催することが決まっている。残り3団体はCIPAの離脱後、イベントの開催について協議を続けていた。ただし3団体のうち、日本写真映像用品工業会はCP+に協賛というかたちで参加が決まっている。
30日に都内で開催された概要発表会で、各主催団体の代表が挨拶した。
各主催者の代表。左から日本営業写真機材協会の岡芳男会長、日本写真映像用品工業会の中谷幸一郎会長、プロメディア代表取締役の北島茂社長、日本カラーラボ協会の杉原和朗会長、写真感光材料工業会の境裕之会長代行 PHOTO NEXT2010のキーワード
■ 「写真業界にいて夢が語れるフェアにしたい」
スタジオ写真フェアにおける出展社数の推移
プロメディア代表取締役社長の北島茂氏は、「写真の歴史は200年足らず。日常を簡単に撮れるようになってから50年程度しか経っておらず、文学、美術、音楽などに比べれば、まだ揺籃期を過ぎた程の歴史しかない。写真はまだ始まったばかり」とし、写真という分野のこれからの時代に焦点を当てたフェアを開催すると意気込みを見せた
テーマである“PHOTO”については、「写真」や「イメージング」といった概念のすべてを込めたものという。デジタルカメラや携帯電話で撮る映像も“イメージング”ではなく、あくまで“PHOTO”として位置づけている。
ターゲットは、従来通り「プロフェッショナル&フォトビジネス」とした。プロフェッショナルは、スタジオ記念写真、ウエディングフォト、広告写真、報道写真、観光写真、証明写真、イベント写真など撮影ビジネスを指す。一方のフォトビジネスは、機材の流通販売、現像プリント業、写真店、DPEショップ、フォトブックなどを始め、医療写真、屋外広告、プリントシール機といった写真のビジネスマーケットを指している。スチルとムービーを使用した新しいソリューションもフォトビジネスに含む。
イベントのコンセプトは“NEXT”としており、銀塩からデジタルというだけでなくさらにマーケットの拡大を見越して次の時代を見据えた展示を行なうという。詳細は検討中としているが、会期中に行なうシンポジウムやセミナーなどもNEXTを意識したものになるとのこと。
北島氏は、「個人の店が基本の写真館や個人の力量で撮影していた写真家がある一方で、スタジオアリスやアマナといった企業スタイルでビジネスを行なうところが増えてきた。さらに、ネットワークやデジタルテクノロジーを通じての新ビジネスもどんどん増えている。そうしたものを提案していきたい」と抱負を述べた。
今後、日本写真家協会(JPS)や日本広告写真家協会(JPA)などにも呼びかけを行なう。出展社および入場者数増への取り組みについては、「各メディアで採り上げていただけるよう、ユニークな中身を考えている」(北島氏)とした。
■ 「PHOTO NEXT2010で逆境をチャンスに」
続いて、写真感光材料工業会の境裕之会長代行(富士フイルム執行役員イメージング事業部長)が主催業界団体を代表して挨拶した。
境氏は、「写真業界全体が大変革のまっただ中にあり、ビジネスの変化への対応を求められている。しかし、この逆境はビジネスチャンスと捉えている。新しいフェアを立ち上げるのは時期を得たもの」と述べた。同氏は、これまでのスタジオ写真フェアがユニークな展示会として業界では定着していることを挙げ、「主催の3業界団体がカバーする広い領域によりフェアが発展し、真のビジネストレードショーが実現できる。業界が元気になるようにとの気持ちで大きく育てていきたい」と語った。
また、日本営業写真機材協会の岡芳男会長(光陽モネカ代表取締役社長)は、「気持ちを新たにしてイベントに協力していく」との姿勢を示した。「写真業界はなかなか元気にならない。どうしたら元気になるかを考えたときに、こうしたイベントが身近にあるというのは大変結構なこと。業界の方には今までやっていなかったことにもチャレンジして欲しいという気持ちでいる」と述べた。
2009.10.01
SILKYPIX
市川ソフトラボラトリーは24日、汎用RAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio」シリーズの製品版および試用版を更新した。
SILKYPIX Developer Studio Pro
SILKYPIX Developer Studio 4.0
更新内容は共通。いずれも9月18日のEarly Preview版に続き、パナソニックのレンズ交換式デジタルカメラ「LUMIX DMC-GF1」のRAW現像に対応する。
各ソフトのバージョン番号は次の通り。
SILKYPIX Developer Studio Pro(Windows用) : Ver.4.1.23
SILKYPIX Developer Studio 4.0(Windows用) : Ver.4.0.23
LUMIX DMC-GF1は、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したレンズ交換式デジタルカメラ。4/3型の有効約1,210万画素のLive MOSセンサーや、3型液晶モニターを搭載する。発売は9月18日。店頭予想価格は本体のみで6万9,800円前後。
SILKYPIX Developer Studio Pro
SILKYPIX Developer Studio 4.0
更新内容は共通。いずれも9月18日のEarly Preview版に続き、パナソニックのレンズ交換式デジタルカメラ「LUMIX DMC-GF1」のRAW現像に対応する。
各ソフトのバージョン番号は次の通り。
SILKYPIX Developer Studio Pro(Windows用) : Ver.4.1.23
SILKYPIX Developer Studio 4.0(Windows用) : Ver.4.0.23
LUMIX DMC-GF1は、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したレンズ交換式デジタルカメラ。4/3型の有効約1,210万画素のLive MOSセンサーや、3型液晶モニターを搭載する。発売は9月18日。店頭予想価格は本体のみで6万9,800円前後。
2009.10.01
デジタルカメラの国内出荷台数が6カ月ぶりに
一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は、2009年8月のデジタルカメラ、交換レンズ、フォトプリンターの生産出荷統計を発表した。
デジタルカメラ全体の生産実績は、907万8,994台(前年同月比92.9%、以下同)、金額ベースで1,169億238万9,000円(80.0%)。
このうち国内出荷は92万6,385台(105.4%)、201億4,078万5,000円(96.9%)。レンズ一体型は84万6,032台(107.5%)、157億362万2,000円(99.7%)。レンズ交換式一眼レフタイプが8万353台(87.0%)、44億3,716万3,000円(88.1%)。デジタルカメラの国内出荷台数が前年同月を上回るのは2009年2月以来6カ月ぶり。
海外出荷は876万1,842台(98.7%)、1,293億7,565万8,000円(81.3%)。
一眼レフ用交換レンズの生産実績は132万8,155本(96.2%)、163億3,558万5,000円(80.1%)。国内出荷は35mm用レンズが1万8,836本(70.4%)、7億4,482万3,000円(63.2%)。デジタル専用レンズは11万6,446本(87.0%)、19億8,821万3,000円(85.4%)。
民生用A4未満フォトプリンターの国内出荷は1万6,740台(44.1%)、1億1,201万円(33.2%)。
デジタルカメラ全体の生産実績は、907万8,994台(前年同月比92.9%、以下同)、金額ベースで1,169億238万9,000円(80.0%)。
このうち国内出荷は92万6,385台(105.4%)、201億4,078万5,000円(96.9%)。レンズ一体型は84万6,032台(107.5%)、157億362万2,000円(99.7%)。レンズ交換式一眼レフタイプが8万353台(87.0%)、44億3,716万3,000円(88.1%)。デジタルカメラの国内出荷台数が前年同月を上回るのは2009年2月以来6カ月ぶり。
海外出荷は876万1,842台(98.7%)、1,293億7,565万8,000円(81.3%)。
一眼レフ用交換レンズの生産実績は132万8,155本(96.2%)、163億3,558万5,000円(80.1%)。国内出荷は35mm用レンズが1万8,836本(70.4%)、7億4,482万3,000円(63.2%)。デジタル専用レンズは11万6,446本(87.0%)、19億8,821万3,000円(85.4%)。
民生用A4未満フォトプリンターの国内出荷は1万6,740台(44.1%)、1億1,201万円(33.2%)。
2009.09.30
Photoshop Elements 8
アドビシステムズは、画像編集ソフト「Photoshop Elements 8」を10月23日に発売する。Windows用およびMac OS X用を用意し、対応OSはそれぞれWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.4.11~10.5.8、10.6。9月24日から予約受付を開始する。Mac版のメジャーアップデートは、2007年発売の「Photoshop Elements 6」以来。これまでと異なり、Windows用とMac用の発売日が同日となる。
Photoshop Elements 8 Premiere Elements 8
パッケージ価格は、通常版が1万4,490円、乗換え・アップグレード版が1万290円、学生・教職員個人版が7,140円。
動画編集ソフト「Premiere Elements 8」とのセットも販売する。パッケージ価格は、通常版が2万790円、乗換え・アップグレード版が1万5,540円、学生・教職員個人版が1万290円。Premiere Elements 8単体のパッケージ価格は、Photoshop Elements 8と同じく通常版が1万4,490円、乗換え・アップグレード版が1万290円、学生・教職員個人版が7,140円。
学生・教職員個人版は、現行のアカデミック版から購入時の手続きを簡素化したもの。現行のアカデミック版が団体としての教育機関や、それに属する研究室などを対象としていたのに対し、学生・教職員個人版は教育機関に属する学生・教員・職員個人を対象としている。
2009.09.28
Distagon T* 3.5/18 ZE
コシナは25日、カールツァイスブランドの超広角レンズ「Distagon(ディスタゴン) T* 3.5/18」のキヤノンEFマウント用「ZE」を発表した。価格は16万8,000円。発売時期は未定。
Distagon T* 3.5/18(画像はZFのもの)
付属のレンズフード
カールツァイスが14日に発表した、MFの超広角単焦点レンズ。キヤノンEFマウントに対応するZEタイプで、35mmフルサイズの撮像素子を搭載したEOSシリーズも使用可能。海外では2009年秋に1,049ユーロでの販売が決定しており、国内販売に関しては未定となっていた。
レンズ構成は11群13枚。開放F値はF3.5。最短撮影距離は30cm。フィルター径は82mm。最大径は87.6mm。重量は460g。レンズフードが付属する。ニコンAi-s用のZFタイプと、ペンタックスKAマウント用のZKタイプがコシナから発売済。
Distagon T* 3.5/18(画像はZFのもの)
付属のレンズフード
カールツァイスが14日に発表した、MFの超広角単焦点レンズ。キヤノンEFマウントに対応するZEタイプで、35mmフルサイズの撮像素子を搭載したEOSシリーズも使用可能。海外では2009年秋に1,049ユーロでの販売が決定しており、国内販売に関しては未定となっていた。
レンズ構成は11群13枚。開放F値はF3.5。最短撮影距離は30cm。フィルター径は82mm。最大径は87.6mm。重量は460g。レンズフードが付属する。ニコンAi-s用のZFタイプと、ペンタックスKAマウント用のZKタイプがコシナから発売済。
2009.09.27
白色LED採用のポータブルライト
サンテックは、光源に120個の白色LEDを採用したポータブルライト「SP サンテックライト PL120」を10月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は1万4,400円前後の見込み。
本体の上部と左右にシュー受けを備え、連結して使用できるポータブルライト。ブラケットを付属するため、ホットシューのないカメラでも使用できる。色温度は5,600K±300K。照度は1,300ルクス/50cm、325ルクス/1m。照射角度は60度。白色LEDの採用により、低消費電力に加えて約5万時間の長寿命を謳う。
本体背面には電池残量を4段階で表示するランプを装備する。電池は内蔵リチウムイオン充電池。1回の充電で約2時間20分の点灯が可能。電池寿命は充電回数約500回。
本体サイズは94×31×81mm(幅×奥行き×高さ)。重量は175g。アクセサリーとして、三脚取り付け用のシュー付き自由雲台を近日発売予定。
2009.09.27
リコーCX2
リコーのパーソナル向けデジタルカメラは、ビジネスとスタンダードの2種類に大きくクラス分けされている。今回レポートする「CX2」(9月11日発売)は、ビジネスの最上位に位置する新製品で、既発売の「CX1」(2009年3月発売)の後継機だ。最大の変更点は、CX1の28mm~200mm相当に代わって28~300mm(35mm判換算)に相当する高倍率ズームを搭載したこと。それにも関わらず、従来と変わらないコンパクトさをキープ。スイッチをオフにすると鏡筒が完全に収納されるスマートなデザインも受け継がれている。
また、厚みを抑えたグリップとシャープなエッジを基調としたボディ上面のデザインも従来のまま。よく見るとグリップの貼り革の模様が違うだけで、全体から受ける印象はほとんどCX1と変わらない。新製品らしさがあまり感じられないというデメリットがある反面、オーソドックスで飽きが来ないデザインと言うこともできる。
グリップには新たに滑り止めが付いた 液晶モニターは約92万ドットの3型
上面 ブラックのほか、シルバーやツートンカラーも用意する
■ ディストーションは画像処理で補正
左はフィルムカメラ時代に高倍率ズームレンズとして一世を風靡したタムロン28~300mmズーム。CX2はコンパクトなボディに、このレンズと同じ画角のズームレンズを内蔵している
すでに説明したように、CX2の最大の特徴は28~300mmに相当するズームレンズを搭載したことだろう。ズーム比は10.7倍。ふだん使いには十分すぎるほどの焦点距離だ。CX1に比べるとレンズ鏡筒を支えるボディ側部材の直径が大きくなると同時に、ボディ厚が1.5mm、重量が5g増えているが、大きくなったという印象はまったく受けない。
試しに、フィルムカメラ時代に一世を風靡したタムロンの28~300mmズームを引っ張り出して並べてみたが、CX2のコンパクトさには、ただ目を見張るばかりだ。また、高倍率ズームに必ずつきまとうのが手ブレの問題だ。特にボディサイズの小さなコンパクトデジタルカメラは、ホールディングがしにくいので望遠撮影時に手ブレの危険性がさらに高まる。しかしCX2は、イメージセンサーシフト方式の手ブレ補正機構の採用でこの問題を解決。なおデジタルズーム使用時は、あまりにも焦点距離が長くなりすぎる(最高で1,620mm相当)ので、三脚を使用した方が良いだろう。
このほか、高倍率ズームではディストーションも問題になりがちだ。特に広角側はディストーションが目立ちやすく、液晶モニターに写ったライブビュー画像を見ると明らかにディストーションが認められる。だが撮影した画像を見ると、ほとんど気にならないレベルまで補正されている。つまり画像処理の段階でディストーションを補正しているのだ。カタログには記載されていないが、広角撮影時の歪曲収差補正をないがしろにしないリコーの姿勢には好感が持てる。
■ 手持ちでも使えるダイナミックレンジ拡大機能
ダイナミックレンジダブルショットには「AUTO」を追加
有効画素数は929万。撮像素子や画像処理エンジンはCX1と同じだが、多くの機能に改良が加えられ性能がアップした。たとえば、露出を変えて撮影した2枚のカットを合成してダイナミックレンジの広い画像を得る「ダイナミックレンジダブルショット」モードにAUTOを追加。より簡単な操作で利用できるにようになった。このモードはHDR(ハイダイナミックレンジ)イメージと基本原理は同じだが、CX2は高速で連写するので、手ブレにさえ気を付ければ手持ち撮影も可能。わざわざ三脚を用意をする必要がないので気軽に利用でき、とても便利だ。
このほか、使ってみて面白いと感じたのが、シーンモードに追加された「ミニチュアライズ」だ。このモードは大判カメラで使われるティルトというアオリ効果を画像処理によって再現したもので、実際の風景を撮影しても、まるでミニチュアの模型を撮影したように見える。リコー独自の機能ではないが、シャープに見えるエリアの幅や位置が設定できるほか、タテ/ヨコどちらの画面にも対応できるなど、コンパクトデジカメとは思えないほどの高機能だ。
また撮影時に小さなモニターで見たときは、それほどでもないが、PCのディスプレイで表示させると、その効果がはっきりと分かる。このほか、コントラストの高いモノクロ撮影がきる「ハイコントラスト白黒」、顔認識機能を備えた「ポートレート」。ストロボ、AF補助光、操作音をまとめてオフにする「マナー」も追加された。
2009.09.26
2,100円・重量43gのトイデジカメ
銀一は、イーグルエンタープライズが商品企画したデジタルカメラ「イーグルショット」を10月1日に発売する。価格は2,100円。
イーグルショット
後面
PCとUSB接続することで、PCカメラとしても使用できるデジタルカメラ。撮像素子は30万画素のCMOS。レンズはF2.8の固定焦点。PCカメラとしての使用には付属ソフトを利用する。また、セルフタイマー機能も備える。
記録メディアは使用せず、内蔵メモリーのみ。記録解像度は、高画質モードで680×480ピクセル、標準画質モードで320×240ピクセル。記録可能枚数の目安は、高画質モードが100~200枚、標準画質モードが300枚。電源は単4電池×1。アルカリ乾電池、またはニッケル水素充電池が使用できる。
本体サイズは71.5×19.5×39mm(幅×奥行き×高さ)。重量は43g(電池含む)。
イーグルショット
後面
PCとUSB接続することで、PCカメラとしても使用できるデジタルカメラ。撮像素子は30万画素のCMOS。レンズはF2.8の固定焦点。PCカメラとしての使用には付属ソフトを利用する。また、セルフタイマー機能も備える。
記録メディアは使用せず、内蔵メモリーのみ。記録解像度は、高画質モードで680×480ピクセル、標準画質モードで320×240ピクセル。記録可能枚数の目安は、高画質モードが100~200枚、標準画質モードが300枚。電源は単4電池×1。アルカリ乾電池、またはニッケル水素充電池が使用できる。
本体サイズは71.5×19.5×39mm(幅×奥行き×高さ)。重量は43g(電池含む)。
2009.09.18
コンパクトフォトプリンター
エプソンは、コンパクトフォトプリンター「カラリオミー」の新製品として、7型液晶ディスプレイを備える「宛名達人E-800」と「同E-600」を発売する。価格はともにオープンプライス。発売時期および店頭予想価格は、E-800が10月7日、5万円台中盤。E-600が11月上旬、2万円台後半。
宛名達人E-800
E-600
いずれもKGサイズまでのプリントに対応するコンパクトフォトプリンター。最大の特徴は、このジャンルの製品で最大となるWVGAの7型液晶ディスプレイを搭載したこと。チルトやスライド機構も備えている。プリント時のメニュー表示や操作ガイドとなるほか、デジタルフォトフレームとしても機能する。
フォトスライドショーには、オリジナルキャラクターの「メタペン」と「アキペン」が登場。また、鑑賞時にリモコンで印刷予約が行なえる。
E-800はワイヤレスキーボードが付属し、ハガキ作成機能や住所管理機能を搭載する。そのほかの仕様は両モデルで共通。
最高解像度は5,760×1,440dpi。ダイレクトプリント時は720×720dpi。インクはの染料系4色一体タイプ。Lサイズ1枚のプリント速度は約30秒となっている。
本体サイズは228×158×192mm。E-800のキーボードは261×145×23mm。本体重量は約2.6kg。
宛名達人E-800
E-600
いずれもKGサイズまでのプリントに対応するコンパクトフォトプリンター。最大の特徴は、このジャンルの製品で最大となるWVGAの7型液晶ディスプレイを搭載したこと。チルトやスライド機構も備えている。プリント時のメニュー表示や操作ガイドとなるほか、デジタルフォトフレームとしても機能する。
フォトスライドショーには、オリジナルキャラクターの「メタペン」と「アキペン」が登場。また、鑑賞時にリモコンで印刷予約が行なえる。
E-800はワイヤレスキーボードが付属し、ハガキ作成機能や住所管理機能を搭載する。そのほかの仕様は両モデルで共通。
最高解像度は5,760×1,440dpi。ダイレクトプリント時は720×720dpi。インクはの染料系4色一体タイプ。Lサイズ1枚のプリント速度は約30秒となっている。
本体サイズは228×158×192mm。E-800のキーボードは261×145×23mm。本体重量は約2.6kg。
2009.09.18
PX-5002
エプソンは、A2および半切サイズに対応したインクジェットプリンター「PX-5002」を10月7日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は15万円台後半。
写真の保存性や画質にこだわるプロ、ハイアマチュア、デザイン事務所などをターゲットとした製品。発売時済みのA2対応機PX-5800(2006年発売)と同様、PX-P/K3インクを採用する。
インクセットは顔料系の8色。ブラック(フォトブラック、またはマットブラック)、グレー、ライトグレー、シアン、ライトシアン、イエローに加えて、マゼンタをビビッドマゼンタとビビッドライトマゼンタに細分化。色再現領域の拡大と、さらなる光源依存性の低減を実現したという。
画像形成技術「LCCS」(Logical Color Conversion System:論理的色変換システム)を採用。階調性、粒状性、色再現性、光源依存性をバランスよく最適化する。
プリント解像度は2,880×1,440dpi。インターフェイスはUSB、10Base-T/100Base-TX。
本体サイズは684×376×257mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約18.5kg。
写真の保存性や画質にこだわるプロ、ハイアマチュア、デザイン事務所などをターゲットとした製品。発売時済みのA2対応機PX-5800(2006年発売)と同様、PX-P/K3インクを採用する。
インクセットは顔料系の8色。ブラック(フォトブラック、またはマットブラック)、グレー、ライトグレー、シアン、ライトシアン、イエローに加えて、マゼンタをビビッドマゼンタとビビッドライトマゼンタに細分化。色再現領域の拡大と、さらなる光源依存性の低減を実現したという。
画像形成技術「LCCS」(Logical Color Conversion System:論理的色変換システム)を採用。階調性、粒状性、色再現性、光源依存性をバランスよく最適化する。
プリント解像度は2,880×1,440dpi。インターフェイスはUSB、10Base-T/100Base-TX。
本体サイズは684×376×257mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約18.5kg。
2009.09.17
RAW現像ソフト
アドビは15日、RAW現像ソフト「Photoshop Lightroom 2.5」、RAW現像プラグイン「Camera Raw 5.5」、カメラメーカー各社のRAWファイルを変換するソフト「DNG Converter 5.5」の製品版を公開した。Webサイトから無償でダウンロードできる。
15日公開の最新バージョンは次の通り。それぞれにWindows用とMac OS X用を用意している。
Photoshop Lightroom 2.5
Camera Raw 5.5(Photoshop CS4/Photoshop CS4 Extended用)
Camera Raw 5.5(Photoshop Elements 6以降、Premiere Elements 4、7用)
DNG Converter 5.5
更新内容はいずれも共通。下記の製品に対応した。15日現在、発売前の機種や、日本未発表の機種も含んでいる。
オリンパス・ペンE-P1
ニコンD300S
ニコンD3000
パナソニックDMC-GF1
パナソニックLUMIX DMC-FZ35
※国内モデルのパナソニックLUMIX DMC-FZ38には未対応。
Photoshop Lightroom 2は、写真の取り込み、管理、現像、出力などを一貫して行なうソフト。対応OSはWindows XP/Vista、Mac OS 10.4.11~10.5.2。パッケージはWindows、Mac OS Xのハイブリッド版となっている。通常版の価格は3万3,600円、アップグレード版は1万800円。
Camera Rawは同社の画像処理ソフト「Photoshop」用のRAW現像プラグイン。今回のアップデートには、不均一な緑色の反応を示すベイヤーセンサーを搭載するカメラを対象としたRAW画像変換プロセス中のデモザイクアルゴリズムの修正も含まれる。
DNG Converterは、各機種のRAWファイルを、同社が提唱する汎用RAWフォーマット「DNG」に変換する単独ソフト。
Camera Raw 5.5およびLightroom 2.5でのサポート対象カメラ
Camera Raw 5.5およびLightroom 2.5では、以下のカメラ機種がサポートされています。Photoshop CS3/CS3 Extendedでは、Camera Raw 5.0以降をご利用いただけませんので、Camera Raw 4.6をお使い下さい。Camera Raw 4.6はこちらからダウンロードいただけます。
キヤノン
EOS-1D
EOS-1Ds
EOS-1D Mark II
EOS 1D Mark II N
EOS-1Ds Mark II
EOS-1D Mark III
EOS-1Ds Mark III
EOS 5D
EOS 5D Mark II
EOS 10D
EOS 20D
EOS 20Da
EOS 30D
EOS 40D
EOS 50D
EOS D30
EOS D60
EOS Kiss Digital(EOS 300D/Digital Rebel)
EOS Kiss Digital N(EOS 350D/Digital Rebel XT)
EOS Kiss Digital X(EOS 400D/Digital Rebel XTi)
EOS Kiss X2(EOS 450D/Digital Rebel XSi)
EOS Kiss X3(EOS 500D/Digital Rebel T1i)
EOS Kiss F(EOS 1000D/Digital Rebel XS)
PowerShot 600
PowerShot A5
PowerShot A50
PowerShot S30
PowerShot S40
PowerShot S45
PowerShot S50
PowerShot S60
PowerShot S70
PowerShot SX1 IS
PowerShot G1
PowerShot G2
PowerShot G3
PowerShot G5
PowerShot G6
PowerShot G9
PowerShot G10
PowerShot Pro 1
PowerShot Pro 70
PowerShot Pro90 IS
コンタックス
N Digital
エプソン
R-D1
R-D1s
R-D1x
富士フイルム
FinePix E900
FinePix F700
FinePix IS-1
FinePix IS Pro
FinePix S100FS
FinePix S2 Pro
FinePix S20 Pro
FinePix S3 Pro
FinePix S5 Pro
FinePix S5000
FinePix S5200/5600
FinePix S6000fd
FinePix S6500fd
FinePix S7000
FinePix S9000/9500
FinePix S9100/9600ハッセルブラッド (3FRのみ)
CF-22
CF-22MS
CF-39
CF-39MS
CFH-22
CFH-39
CFV
503CWD
H2D-22
H2D-39
H3D-22
H3D-31
H3D-39
H3DII-22
H3DII-31
H3DII-39
H3DII-39MS
H3DII-50
コダック
DCS Pro 14n
DCS Pro 14nx
DCS Pro SLR/n
DCS720x
DCS760
EasyShare P712
EasyShare P850
EasyShare P880
EasyShare Z1015 IS
EasyShare Z980
コニカミノルタ
DiMAGE A1
DiMAGE A2
DiMAGE A200
DiMAGE 5
DiMAGE 7
DiMAGE 7i
DiMAGE 7Hi
Maxxum 7D / DYNAX 7D
ALPHA SWEET DIGITAL (日本)
ALPHA-5 DIGITAL (中国)
MAXXUM 5D (アメリカ)
DYNAX 5D (ヨーロッパ)
リーフ
AFi II 6
AFi II 7
Aptus 17
Aptus 22
Aptus 54s
Aptus 65
Aptus 65s
Aptus 75
Aptus 75s
Aptus II 6
Aptus II 7
Valeo 6
Valeo 11
Valeo 17
Valeo 22
ライカ
DIGILUX 2
DIGILUX 3
D-LUX 2
D-LUX 3
D-LUX 4**
V-LUX 1
マミヤ
ZDニコン(※)
D1
D1H
D1X
D100
D200
D2H
D2Hs
D2X
D2Xs
D3
D3X
D300
D300S
D3000
D40
D40x
D50
D5000
D60
D70
D70s
D700
D80
D90
Coolpix 5000
Coolpix 5400
Coolpix 5700
Coolpix 8400
Coolpix 8700
Coolpix 8800
Coolpix P6000
オリンパス
E-1
E-3
E-10
E-20
E-30
E-420
E-450
E-520
E-620
E-P1
EVOLT E-300
EVOLT E-330
EVOLT E-400
EVOLT E-410
EVOLT E-500
EVOLT E-510
C-5050 Zoom
C-5060 Zoom
C-7070 Wide Zoom
C-8080 Wide Zoom
SP-310
SP-320
SP-350
SP-500 UZ
SP-510 UZ
SP-550 UZ
SP-560 UZ
SP-565 UZ
SP-570 UZパナソニック
DMC-L1
DMC-L10
DMC-LC1
DMC-FX150
DMC-FZ8
DMC-FZ18
DMC-FZ28
DMC-FZ30
DMC-FZ35
DMC-FZ50
DMC-G1
DMC-GF1
DMC-GH1
DMC-LX1
DMC-LX2
DMC-LX3
ペンタックス
*ist D
*ist DL
*ist DL2
*ist DS
K10D (PEF)
K100D
K100D Super
K110D
K20D (PEF)
K200D (PEF)
K-7 (PEF)
K-m (K2000)
Phase One
H 20
H 25
P 20
P 20+
P 21
P 21+
P 25
P 25+
P 30
P 30+
P 45
P 45+
サムスン
GX-1L
GX-1S
シグマ
DP1
DP2
SD9
SD10
SD14
ソニー
DSC-F828
DSC-R1
DSC-V3
DSLR-A100
DSLR-A200
DSLR-A230
DSLR-A300
DSLR-A330
DSLR-A350
DSLR-A380
DSLR-A700
DSLR-A900
注意:ハッセルブラッド製品は、3FR ファイル形式のみサポートされます。ハッセルブラッド製品の FFF ファイル形式は現在サポートされていません。
注意:Photoshop Lightroomでは、上記の最新機種のデジタルカメラRAWファイルをサポートしています。このページで提供しているCamera Rawプラグインをダウンロードする必要はありません。新たなカメラ機種がサポート対象になると、Lightroomによってそれが通知され、アップデート手順が示されます。この通知を受け取るには、Lightroomの環境設定で「アップデートを自動的にチェックする」を有効にしておく必要があります。
2009.09.17
動画機能搭載のエントリー機「K-x」
ペンタックスは17日、10月中旬に発売するデジタル一眼レフカメラ「K-x」のオーダーカラー受注サービス「PENTAX K-x 100colors,100styles.」を開始した。発売はレギュラーカラーのK-xと同時。店頭予想価格はレンズキットが7万円前後、ダブルズームキットが9万円前後の見込み。
K-xのボディカラーを全100種類(本体全20色、グリップ部各5色(全9色)の組み合わせ)から選んで注文できるサービス。納期は取扱店での受注から最短約2週間。
注文方法は、カタログに掲載する全100種類のカラー見本に設定された001~100までの番号に加え、レンズキット、ダブルズームキットのいずれかを選んで取扱店に注文する。もしくは、K-xスペシャルサイト内のカラーシミュレーターで希望のカラーを選択後、注文書を印刷または表示されるQRコードを利用して携帯電話にダウンロードし、取扱店に注文する。
K-xは、ペンタックスが2008年10月に発売した「K-m」の後継機種。撮像素子をCCDからCMOSに変更し、K-mにはなかったライブビューを新たに搭載。動画再生機能も備えた。また、最高約4.7コマ/秒の連写が可能。
ペンタックスは、動画記録が可能なデジタル一眼レフカメラ「K-x」を10月中旬に発売する。本体カラーはブラック、ホワイト、レッド。左記のレギュラーカラーのほか、100種類のカラーバリエーションから選べるオーダーカラー受注システム「PENTAX K-x 100colors,100styles.」も実施する。
ボディ単体のほか、レンズキットも2種類を用意。標準ズームレンズ「DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL」を付属するレンズキットと、標準ズームレンズに加えて望遠ズームレンズの「DA L 55-300mm F4-5.8 ED」を同梱したダブルズームキットを用意する。価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は、レンズキットが7万円前後、ダブルズームキットが9万円前後。ボディ単体では販売しないほか、「DA L」レンズの単体販売も行なわない。
2009.09.16
カメラよ、私について来れるか。
SanDisk Extreme Pro CompactFlash
価格:オープン
出荷:平成21年9月19日
サンディスクは、コンパクトフラッシュに高速・大容量で、なおかつ高い耐久性と信頼性をもかねそなえた新シリーズを 2タイプ発売する。従来の Extreme III と IV は市場在庫をもって姿を消す。
Extreme Pro (エクストリーム・プロ) は、2,000万画素を超える高解像度の高速連写や、長時間のフルHD動画撮影、あるいは過酷な温度下での使用など、まさに “プロフェッショナル" の用途に応える新シリーズだ。
注目はなんと言っても、いわゆる600倍速と呼ばれるその超高速な転送速度だ。従来、もっとも高速とされた 「Extreme IV」 の45MB/s の約 2倍高速な90MB/s を達成している。
その速さの秘密は、コンパクトフラッシュのデータの玄関口に当たる 「パワー・コア・コントローラ」 にある。データがある程度たまってから書き込み始める一般のカードと違い、カメラから送られてくるデータを一気に書き込む ESP (Enhanced Super-Parallel Processing) テクノロジーを活用。UDMA6 インターフェイスでカメラから送られてきたデータは、2つのフラッシュサーフェイスプロセッサー に振り分けられ、そこからさらに複数のチャネルでNAND型フラッシュメモリーに同時書き込みされる。
この、マルチコア、2倍のデータパス、ESP、42bit ECC (エラーコード) エンジン、そしてUDMA6 インターフェイスが最大90MB/秒の高速書き込み・読み取りを可能とした。
Extreme Pro のもうひとつの特長は、マイナス25℃から85℃の間の動作を保証すること、さらに2,000Gのショックと15Gの振動に耐える設計となっていること。ボディをRTVシリコンで補強するなど、高い信頼性を誇るのだ。
ラインアップは16GBと32GB、64GBの大容量 3タイプ。無期限保証付き。
なお、UDMA6モードに対応しているデジタルカメラは、ニコンではD3系、D700、D300系。キヤノンではEOS 50D、5D Mark II 。ハッセルブラッドのHDシステム、Phase One P65システムだ。発売時期は未定だが、90MB/s 対応リーダーライターとして 「サンディスク エクストリーム・プロ エクスプレスカード リーダー/ライター」 も発売予定となっている。
■ ラインアップ (容量 型番/実売予想価格)
16GB SDCFXP-016G-J91/¥35,000 前後
32GB SDCFXP-032G-J91/¥60,000 前後
64GB SDCFXP-064G-J91/¥100,000 前後
SanDisk Extreme CompactFlash
価格:オープン
出荷:平成21年9月19日
新しい “Extreme" コンパクトフラッシュは、いわゆる400倍速。転送速度は従来最速だった Extreme IV の45MB/s を凌ぐ60MB/s を実現している。上述の Extreme Pro と同じ 「パワー・コア・コントローラ」 を内蔵。マイナス25℃~85℃の温度環境をサポートするなど、高い信頼性もそのままだ。
違いは、UDMAのサポート。モード6 は非対応で、モード1~5 をサポートする。その点では対応カメラが多く、汎用性は高いと言える。
容量は8GBから32GBまで 3種類。
■ ラインアップ (容量 型番/実売予想価格)
8GB SDCFX-008G-J91/¥16,000 前後
16GB SDCFX-016G-J91/¥30,000 前後
32GB SDCFX-032G-J91/¥50,000 前後
サンディスク Extreme SDHCカード 32GB
2009年8月上旬発売
オープン価格
最高30MB/秒の読取り/書込み速度を実現したSDHCカード。現在のAVCHD規格(*)の記録速度を上回るSDスピードクラス新規格Class10に準拠している。
RAWデータを最大2,500枚(1枚あたりの容量が10MBの場合)保存可能。フルHD動画映像なら、24Mビット/秒のデータ転送速度で160分録画できる。
-25℃~85℃の環境下で動作し、耐久性にも優れる。
■ サンディスク (日本法人) ホームページ
http://www.sandisk.co.jp/
2009.09.07
中判デジタルバック 4,000万画素
デジタルバックとは、中判カメラのフィルムバックの代わりに取り付けることのできるデジタルモジュールで、装着することで中判カメラのシステムをデジタルカメラとして使用するためのものだ。現在は、フェーズワン(Phase One)、リーフ(Leaf)、ハッセルブラッド(Hasselblad)、ジナー(Sinar)、マミヤ(Mamiya)などのメーカーからデジタルバックが発売されており、画素数やセンサーサイズの大きさも様々にある。
35mm判やAPS-Cサイズ相当のセンサーを搭載する一般的なデジタル一眼レフカメラに対し、その魅力はなんといってもセンサーサイズの大きさだろう。35mm判フルフレームセンサーの36×24mmに対し、フェーズワンのフラッグシップモデルP65+では53.9×40.4mm、P40+で43.9×32.9mmと格段に大きい。大きなセンサーから得られる浅い被写界深度、圧倒的な解像感、16bitの豊かな階調と広いダイナミックレンジは、一般的なデジタルカメラとは一線を画すクオリティといえる。特に階調表現にはすばらしいものがあり、暗部からハイライトまでディテールを失うことなく表現される。
ただし、一般的なデジタル一眼レフカメラに敵わない部分もある。連写や高感度ノイズだ。例えばニコンD3Xの連写速度が5コマ/秒なのに対し、P40+は1.2コマ/秒、または1.8コマ/秒(Sensor+時、後述)となっている。連写速度が遅い理由のひとつは、センサーにCCDを採用している上、大きいためキャプチャーに時間が掛かるためだ。とはいえ、銀塩中判カメラ自体も35mm判カメラほど連写性能は高くないので、業務での撮影で気になることはほとんどない。
かつては機動力も敵わない分野だった。数年前までのデジタルバックは、液晶モニター、記録メディアスロット、バッテリーなどはなく、撮影するにはパソコンとデジタルバックをFirewireケーブルで接続する必要があったのだ。基本的にスタジオでの使用を想定していたためで、風景撮影などには不向きといえた。しかし最近のデジタルバックのトレンドは、スタンドアローンでオペレートできるタイプとなっている。フェーズワンでもPシリーズやP+シリーズは、CFスロットやバッテリーを搭載。35mmベースのデジタルカメラとほとんど変わりない機動力と操作性が備わっている。
フェーズワン製のデジタルバックが対応するカメラは、ハッセルブラッドHシリーズ、ハッセルブラッドVシリーズ(555ELD、503CW、501CM、903SWCなど)、マミヤRZ67 Pro II、マミヤ645、フェーズワン645、コンタックス645AFなど。また、アダプターを使用すれば、デジタルバックをラージフォーマットのカメラに取り付けることもできる。
今回は、5月に発売されたばかりの最新モデル、フェーズワンP40+を試用することができたので、そのインプレッションを書いていきたいと思う。
■ 高感度や連写に強くなる「Sensor+」
P40+をハッセルブラッド503CWに装着した状態。後ろについている四角いボックスがデジタルカメラバックのP40+だ
まず、P40+のスペックを簡単に見てみよう。P40+は、ラインナップで上から2番目の画素数を誇るモデル。センサーには、43.9×32.9mmの4,000万画素CCDを採用。このクラスのセンサーサイズでは、世界最高の画素数を実現している。また、今までの、P+シリーズ(P21+、P25+、P30+、P45+)などは、コダック社製のセンサーを採用していたが、P40+では、ダルサセミコンダクター社製を採用。ピクセルサイズは、6×6μmとなっている。また、ISO感度は、ISO50~3200(Sensor+モードを含む)、露光時間は1/10,000秒~1分、バッファには1.3GBのRAMを搭載している。液晶モニターは23万ドットの2.2型を採用。
特徴的な機能としては、「Sensor+」モードの存在が挙げられる。これは、センサーのフルフレームを使って1,000万画素のイメージを生成するモード。クロップなどと違いレンズの画角は変わらない。
Sensor+にはいくつかの利点がある。その一つは高感度に強い点。通常撮影時に設定できるISO感度はISO50~800だが、Sensor+使用時にはISO200~3200となる。スタジオ使用がメインのためか、今までのデジタルバックは、お世辞にも高感度に強いといえなかった。しかし、Sensor+を使用すると、4画素を1画素として扱うため、ノイズはSensor+を使用しない時にくらべ1/4となる。Sensor+を使って撮影した時のISO800と、Sensor+を使用せずに撮影したISO200のノイズはほぼ同じになる。高感度の撮影が可能になることで、35mm判のようにF1.4などの明るいレンズの無い中判システムでも、手持ちでの撮影や薄暗いロケーションでの撮影が楽に行えるようになったのは大きい。
また、画素数が1/4になることで、RAWデータ量も1/4になりファイルの扱いが楽になる。データが軽くなるとはいえ、イメージの品質は全く失われない。その上、連写速度が上がるのもSensor+の特徴だ。通常P40+の連写速度は、1.2コマ/秒なのだが、Sensor+使用時には1.8コマ/秒に上がる。1分間で最大108枚の撮影が可能ということになる。なお、フェーズワンのデジタルバックは書き込み速度が一定のため、CFがフルになるまで書き込み続けることができる。
今回テストするにあたり、色々なシチュエーションで P40+を使用してみた。カメラボディはハッセルブラッド503CW。そこにP40+Vマウントを使ってP40+を装着した。
まず、操作感は今までのPシリーズとまったく変わらない。すべての操作を「画像表示」、「メニュー」、「ISO」、「WB」の4ボタンのみで操作できる。メニューもとてもシンプルで、撮影に必要な操作は、ISO感度、WB、ファイル形式の設定くらいで済んでしまう。とりたてて難しい操作や設定はなく、フィルム感覚で撮影できるのが特徴的だ。